[ホーム] [中同協の動き] [各地の動き] [アセスQ&A] [調査・資料] [署名運動]

各地の動き

「中小企業家しんぶん」2001年9月25日号より

東京信用保証協会と懇談
―全会員アンケートもとに審査基準公開などを要望・東京同友会


 東京同友会は9月5日、東京信用保証協会と懇談しました。保証協会側からは、佐藤保証統括部長、松崎保証統括副部長、別所企画副部長、戸田制度保証課長・新事業支援室担当が出席。東京同友会からは星野副代表理事、三宅政策委員長ほか6名が出席しました。
 昨年に続き、今年も全会員へアンケートを実施して懇談に臨みました。主な質問・要望と回答・対応は以下の通りです。

同友会 審査基準または内規を公開してほしい。
協会  審査基準は、一律の規準はなく、決算書など定量分析だけでなく、定性分析も加味し、経営者の能力・人的信用、資金使途、返済能力などをもとに判断している。
 内規は公開できないが、たとえば債務超過だから一律に保証を拒否するわけでなく、要は企業実態や経営姿勢などから個別に判断している。審査状況については、協会の窓口に本人が来れば相談に応じている。
 なお、東京では原則として第三者の保証は求めていない。

同友会 担保評価の方法は。
協会 路線価を評価のベースとしている。実勢価格の八割で担保評価している。土地の形状などで違ってくるので、窓口に来てもらえば物件評価の目安は話している。

同友会 金融庁の検査マニュアルと審査は関係するか。
協会 当協会の審査と「金融検査マニュアル」は直接関係ない。財務諸表の状況よりも、保証の対象となる要件が満たされているか、これまでの保証が適正に行われたか、などから判断する。
 「2期連続赤字」であっても保証の対象からはずすことはなく、これから打開の見通しがあるかどうかを見る。また、経営努力の状況や返済実績は当然見ている。一律には判断しない。

同友会 安定化特別保証融資と同様の制度は今後考えられないか。返済条件の変更は。
協会 安定化特別保証融資はそもそも緊急対応でやったもので、短期で終わる予定であった。あの制度を再開し、さらに資金を投入することには限度があると思う。しかし、他の中小企業団体からもそのような要望があるのは承知しているし、中小企業が相当厳しい状況にあるわけで、政府の対応を見ている。
 返済条件の変更は認めている。昨年の回答と同様、変更申し込みから十年間を期限として返済を行っている場合は、追加保証の審査対象となる。

同友会 会員のアンケートでは保証料が高いという意見が多かった。保証料の引き下げについての見解を聞きたい。
協会 現在の保証料は平均で0.76%だが、今のような低金利の中では目立つということだろう。保証料の4割は保険料として中小企業総合事業団に支払わなくてはならない。急増する代位弁済の状況からは難しいと思う。

 

このページのトップへ戻る