<< 中同協・各地の活動の目次に戻る印刷用画面 >>

【16.05.11】「未来デザインゲーム」を作成 松山市条例円卓会議シンポジウム【愛媛】

 3月16日、松山市湊町4丁目のジオフロントカフェにおいて、松山市中小企業振興円卓会議のシンポジウムが開催されました。

 基調講演では、北海道同友会南しれとこ支部別海地区会会長の山口寿氏と北海道同友会副事務局長の米木稔氏が取り組みを紹介しました。特に山口氏は、酪農や水産業に偏りがちな町の施策に対し「商工業を担う中小企業も同様に重要だと認識してほしい」と声をあげて条例制定につながったこと、別海町の行動指針を策定する検討会議や運用チェックを行う審議会が設置され、条例に基づく施策のPDCAサイクルが回っていることなど、条例先進地の取り組みを熱く具体的に報告しました。

 後半は、円卓会議の3つの専門部会の2015年度の活動報告でした。法人会が主催した「松山まどんな活躍推進部会」では、女性活躍をテーマに制作したコミュニケーションカードなどについて、NPO法人ワークライフコラボ(愛媛同友会会員・堀田真奈氏)が主催した「なでしこドリーム・プロジェクト」では女性の起業を支援する過程が報告されました。

 そしてキャリア教育委員会(武田正晴氏、前田眞氏、稲田里香氏、米田順哉氏)を中心に愛媛同友会が主催する「人育ち応援部会」では、シンポ当日の日本経済新聞の四国経済面にも掲載された「未来デザインゲーム」の報告を行いました。

 「未来デザインゲーム」は、小学校高学年のキャリア教育の授業で教員がゲーム感覚のワークショップを実施できるよう組み立てられています。愛媛同友会と以前から交流のある雄郡小学校教員の吉見香奈子氏の協力を得て、キャリア教育の手引書である「生きる力を育む教育」の思想を基に開発しました。

 「未来デザインゲーム」は、子どもが中小企業で働き・暮らす意味と価値を「理解」し「体感」し「考える」ことによって、子どもだけでなく学校の教員や保護者にも公平で健全な職業観と勤労観を広げることが目的です。シンポの翌日には、鎌田専務理事と米田副専務理事が松山市教育委員会を訪問し、条例を通して「ゲーム」ができた背景と目的を説明し、今後「ゲーム」を広めるための地ならしも行っています。

 松山市に中小企業振興基本条例ができて丸2年が経ちます。今回のシンポジウムは、条例の成果が少しずつ上がってきていることを確認し、実践運動をさらに進めていく決意を新たにするよい機会になりました。

<< 中同協・各地の活動の目次に戻る印刷用画面 >>

同友ネットに戻る