【08.11.14】企業づくりが学べる支部づくりへ~四国地方連携交流会

4同友会から28名

 11月14日、徳島市にあるホテルサンシャイン徳島アネックスで「第4回四国地方連携交流会が開かれ、4同友会と中同協から28名が参加しました。

 会議の目的は以下の4点。
(1)転換期における組織強化に関する知恵や経験の交流を通し、同友会リーダーとしての役割を確認する。
(2)四国地方での課題連携を深め、運動強化に役立てる視点を育てる。
(3)四国経済の実情と課題から学ぶとともに、地域と同友会運動の可能性を確認する。
(4)四国地方の同友会の代表の交流を図り、親睦を深める機会とする。

 開会あいさつに立った山城真一・徳島同友会代表理事が「今回は支部づくりをテーマに交流するが、徳島でも支部ができることで、例会を通して増強ができるようになった。経営者が経営課題を論議し、魅力を感じる例会づくりをしていくことが求められている」と話しました。

企業づくりに役立つ支部づくりとは~4支部から報告

 
 その後、「企業づくりに役立つ支部づくり」をテーマに、4同友会が報告。高知第3支部長の渡邉基文氏は、高知同友会に一気に3支部ができ、例会と訪問と増強を柱に支部づくりをしてきたことを紹介。事務局任せにせず、会員が運営していく例会となるよう、3カ月に一回例会のサイクルで例会を開催し、第3支部では企業見学を主体に、移動例会を位置づけている。支部例会を主体とすることで、参加率も上がり、会員訪問を役員が活発に行うことで、お互いを知り合うきっかけをつくり、スタンプラリーなど、役員も楽しんでやるようになってきた。同友会で学んで、企業を地域を変えていくそういう仲間づくりを心掛けたい、と報告しました。

 松山第1支部幹事長の武田正晴氏は、支部の3つの役割を、例会づくり、仲間づくり、役員づくりの3つとし、例会づくりではPDCAで運営できるようにサイクルを確立し、仲間づくりでは、会員増強目標を共有しながら進捗管理と会風づくりを行い、役員づくりでは幹事会の充実を図り、経営実態を理解し、学びあい励ましあう関係づくりを重視し、会員を一人ぼっちにしないよう、気をつけていること。
 支部の共通項として、支部理念・支部スローガンをつくり、年間計画に基づいて支部運営を進めていることなどを紹介しました。
 第1支部では役員会で幹事の要望を集約し、経営の悩みや課題解決を幹事会の中心に置き、支部幹事会の内容が支部活動にも反映するという原則で活動を進めている様子や女性経営者の活躍で支部活動も親しみやすく元気になってきたことなどを紹介しました。

 香川同友会の藤田誠司組織委員長は、「学びあい、強じんな企業づくりをめざし、発信する組織をつくるために」をテーマに、香川同友会として支部活動を進めていること、支部例会では「経営指針を創る会」の卒業生による体験報告として、同友会としてモデル企業を輩出できるよう努めることなどが紹介されました。また、中小企業憲章の課題を年間の例会テーマに落とし込んで実施すること、例会および懇親会で本音が語れる場づくりを行うようにしていることを紹介。当初は例会参加率が20%程度だったが、現在では3分の1の会員が参加するものになっていること。支部幹事会では企業変革支援プログラム(香川版)の実践や行きたくなる役員会づくりをおこない、小グループ活動で活性化していること、理念を語って入会してもらい、「入れてください」と言われる会になることをめざすなどが報告されました。

 徳島南支部の村田浩司氏は、今年度設立された徳島西支部では、創立のために頑張っている仲間の姿を見て、活動する輪が広がってきた。徳島では各支部が愛媛に学び、方針・計画ををつくり、実践を成果として把握するようにしている。10の実践項目を毎月幹事会で達成度を確認するようにした。
支部役員会では全県の取り組みの決定プロセスを知らせ、会員訪問増強などの活動をしていけるよう努力している。できる人とできない人がいるが、忙しくても、同友会の増強や例会準備はためになること。「みんなが見守っているとる安心感もある。支部設立時には毎日のように代表理事が支部長に電話をしてきてくれたことはありがたかった。座長、室長、コーディネーターの3名を例会ごとに決め、年間スケジュールにそって計画的に例会を実施している」などと報告しました。

支部づくりで大切なことは~問題提起

 
 その後、問題提起に立った広浜泰久・中同協幹事長は、「企業を育てる、学びあえる、会員が増える、地域づくりに貢献する支部づくり」をテーマに問題提起。

 「企業を育てる」として支部内でモデル企業を多数輩出しているか、グループ討論では体験談が語られているかなどが具体的なイメージとともにチェックリスト風に提起されました。また、「学びあえる」支部としては例会のプレ報告での学びや入会後早い時期での学び、ミニ例会での学びなどについて提起。「会員が増える」では、自分自身と自社にとっての増強の意義や支部にとっての増強の意義の確認などが、また「地域づくりに貢献する」では、地域の活性化にそれぞれの企業が貢献しているか、同友会としての行政や金融機関とのかかわりなどについて提起しました。

役員になって磨かれていくもの~まとめ

 
 その後、「学べる支部づくりをどう取り組んでいるか」をテーマにグループ討論され、まとめに立った三宅・中同協副会長は「四国の4同友会全部に支部ができたこと、また支部づくりをすることで地域の期待にこたえていく同友会づくりをしていくという方向性が確認できたことは大きな成果。人は磨かれてポストに就くのではなく、役をもらい運動の中で磨かれていくもの。同友会運動を通して経営者になっていく。これからも支部づくりを通して同友会の輪を広げていきましょう」と呼びかけました。