【10.06.18】中同協会長「中小企業憲章」の閣議決定に関して談話を発表

2010年6月18日
緊急のおしらせ

 鋤柄修中同協会長は6月18日、「中小企業憲章」の閣議決定に関して、次の談話を発表しました。
中小企業家同友会全国協議会

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7年間の憲章運動の成果、確信を持って次のステップへ
「中小企業憲章」閣議決定
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中小企業家同友会全国協議会(中同協)
会長  鋤柄 修

6月18日、政府は「中小企業憲章」を閣議決定しました。

 私たち中小企業家同友会が7年前から取り組んできた中小企業憲章が、閣議決定まで到達 したことを中小企業憲章制定運動の成果として率直に喜びたいと思います。2000年のEU( 欧州連合)でのヨーロッパ小企業憲章制定から10年後に、閣議決定という形で、「中小企 業憲章」が日本政府の方針となったことは誠に意義深いものがあると考えます。

 中小企業庁は本年2月に「中小企業憲章に関する研究会」を設置し、6回の研究会を開催 して「中小企業憲章」をとりまとめました。また、中小企業庁の「中小企業憲章(案)」 に対するパブリックコメントは、わずか10日間の間に全国から173通、256件の意見が寄せ られ、内容の充実に大いに寄与しました。立案に向けての関係者各位のご努力に心から敬 意を表したいと存じます。

 今回の「中小企業憲章」には、中同協の「中小企業憲章草案」やヨーロッパ小企業憲章 の内容がかなり反映したと評価できます。例えば、「中小企業は、経済を牽引する力であ り、社会の主役である」と基本理念で中小企業の経済的社会的役割を高く位置づけている ことや、「どんな問題も中小企業の立場で考えていく」とか、「中小企業の声を聴く」と いった政府の立場・姿勢を表明する従来にない画期的な内容が含まれています(『中小企 業家しんぶん』6月15日号の「同友時評」を参照)。

 いま大切なことは、「中小企業憲章」を中小企業全体、国民全体に広げ、日本に根づか せることに力を注ぐことです。また、「中小企業憲章」を法律や政策の整備・具体化に活 かしていく仕組みづくりも重要な課題です。そのために私たちは当面、①「中小企業憲章 」を閣議決定に止めず、国会決議をめざすこと、②首相直属の「中小企業支援会議」を設 置し、省庁横断的な機能を発揮して、中小企業を軸とした経済政策の戦略立案等を進める こと、③中小企業担当大臣を設置することなどを要望し、働きかけていきます。

 来る7月8~9日、大分で開かれる中同協第42回定時総会では、同友会としての「中小企業 憲章草案」を採択する予定です。2年間にわたる会内の論議を通して練り上げた「中小企業 憲章草案」を理念的指針にして、閣議決定された「中小企業憲章」を次のステップへ進化 させる運動に踏み出そうではありませんか。

■中小企業庁「中小企業憲章」の閣議決定について
 http://www.chusho.meti.go.jp/kensho/2010/100618Kakugi.htm

■「中小企業憲章」本文
 http://www.chusho.meti.go.jp/kensho/2010/download/100618K.pdf