調査・研究

持ち直す気配あるも水面下続く
DOR70号(2005年1−3月期景況調査)速報

 DOR1−3月期調査でみると、中小企業の景気は2004年10-12月期より下降している。2004年の景気回復を引っ張ってきた製造業がマイナスに落ち込んだことが全体を引き下げる主因になっている。とはいえ、4-6月期には 水面すれすれまで回復すると見込まれている。高水準の能力増強投資や次期の設備投資全体の積極的傾向や対事業所サービスの好調さが継続するとみられるからである。しかし、素材価格の高騰が利益を圧迫していることが明白に なっているばかりではなく、個人消費の伸びも期待ができない。さらに今後予定されている公的負担増など、景気の停滞要因も見落とすことはできない。

 1−3月期の業況判断DI(「好転」−「悪化」割合)は、2004年10−12月期の△2から△7へとマイナス幅を広げた。業種別には10−12月期4と唯一プラスだった製造業が今期△4とマイナスへと下降したことが大きい。今期サービス業が△3→△2へと水面下で若干好転をみせている以外は、建設業、流通・商業ともマイナス幅を拡大させている。地域別では、セントレア開港や愛知万博に沸く愛知県が15と好調さを持続しているものの、北陸・中部でくくると10−12月期の△4→△6へと後退をみせている。プラスだったのは関東の2のみで、中国・四国が△4→△3へとわずかに改善しているが、ほかの地域はマイナス幅を拡大させている。しかし、4−6月期の見通しでは北海道・東北をのぞいて、いずれも水面に達するかプラスに転化すると予測しているのである。また、今期の企業規模別では100人以上だけが19→7へとプラスを維持させてはいるものの、他の規模層ではすべてマイナス幅を2桁にまでに拡大させている。

 業況水準DI(「良い」−「悪い」割合)は10−12月期の△8から1-3月期の△13へと厳しさが増している。しかし4−6月期には△9と10−12月期並みに回復するとみられる。

 売上高DI(「増加」−「減少」割合) は、2から△1へと5期ぶりにマイナスになった。ただし時期には5と再び水面上に出ると予測されている。

 経常利益DI(「増加」−「減少」割合)は、2004年の4−6月期の△2 から2期にわたってマイナス幅を拡大させてきたが、今期は△11と2ケタのマイナスとなった。これには、製造業が△15と大きく後退したことが響いている。とはいえ経常利益も4−6月期には△3まで持ち直すと見込まれている。

 素材価格は高止まりをみせ、仕入単価DI(「上昇」−「下降」割合)は、今期も30と大台に乗っている。なかでも製造業では57と3期にわたって50台にある。しかし、製品価格への転嫁が困難で製造業では素材価格の高騰が利益圧迫要因となっている。

 設備投資実施割合は1−3月期32.3%と3割台をキープ、次期計画割合34.3%と設備投資意欲は衰えていない。

 正規従業員数DI(「増加」−「減少」割合)は5、臨時・パート・アルバイトDI(同上)が13.5、人手の過不足感DI(「過剰」−「不足」割合)は△13と労働力確保が経営上の課題となって浮上してきた。経営上の力点では、調査開始以来はじめて「人材確保」が20%となっている。

*本文中特に断りのない限り、業況水準以外は前年同期比
*詳細は4月30日発行のDOR70号をご覧下さい

[調査要領]
調査時   2005年3月5〜15日
対象企業  中小企業家同友会会員企業対象企業.
調査の方法 郵送の方法により自計記入を求めた調査の方法.
回答企業数 2,401社より1,005社の回答をえた(回答率41.9%)
(建設187社、製造業302社、流通・商業344社、サービス業166社)
平均従業員数  役員を含む正規従業員数   36.9人.
臨時・パート・アルバイトの数 30.8人

PDF資料はこちら(PDF 496KB)

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