<< 中小企業家しんぶんのトップに戻る

中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2002年9月25日号

▼9月の10日を過ぎてすぐ東京は最高気温が20度を割った。今年、関東では35度前後の高温の日が多かった。我慢しきれずに、一体どうなっているのという声の一方、直に暑さが懐かしくなるよ、と大人の声も聞こえていた。しかし、数日前と10数度以上の気温差となると予想以上であるし、健康にも生活にも影響は大きい

▼季節の移ろいは毎年のこと。従って、その地域の平均的状況や多少の例外は十分承知しているはずなのに、人間は天をも呪うほどにわめき散らしたりもする。でもその例外的状況が単純に大自然の揺れ幅の中であるなら、わめきも愛敬のうちと言える。だが人為的環境破壊や二酸化炭素濃度増加による地球温暖化などは、人類に致命的状況を例外ではなく恒常的に作り出す

▼この地球温暖化による人類にとっての致命的状況については、かなり広く認識されている。それにもかかわらず、大自然の例外的現象に対しては天をも呪うほどわめく人間が、自ら避けることが可能な地球温暖化や自然破壊に声を大にしないのはなぜなのだろうか。人と人とのかかわりはゆっくりでも解決できるが、地球環境が壊れてしまってからでは何もかも取り返しがつかない。

「中小企業家しんぶん」9月25日号より


このページのトップへ