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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2002年11月15日号

▼ 不良債権が処理されないから景気が良くならない。景気が良くならないからますます債権が不良化していく。鶏が先か、卵が先かの議論が依然として続いている。学者もエコノミストも意見は二分され百家争鳴の感がする

▼どの国も経済が世界一になるときはバブル現象が起きることは歴史が証明している。プラザ合意以後に起きた円高政策は日本の輸出産業を壊滅させると言われた。筆者は当時、同友会大学で学んでいたが、ある講師が、日本経済が潰れるかどうかの瀬戸際で「よく毎週勉強しているね」と皮肉を言われたことを思い出す

▼しかし当時の日本の輸出産業はこの円高を克服し、1980年代後半のバブル経済に向かって行った。バブルの原因は、資本主義経済の頂点に立つ国には必然的にお金が集まりバブルが生じると、後々分かってきた。株や土地の資産価値が上がっただけで、金持ちになった気持ちで高級品を買ってしまうということが日本中で起きた

▼そしてバブルは崩壊。同時期、ベルリンの壁の崩壊に端を発した、共産圏国家の解体が起きたことが日本経済に深刻な打撃を与えたことも忘れてはならない。経営者は情勢の変化に機敏に反応する感覚が求められる。

「中小企業家しんぶん」11月15日号より


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