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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2002年12月15日号

▼ ノーベル賞受賞者・田中耕一さんの素朴な飾らない態度が良い評価を受けています。研究者として実に純粋に仕事に取り組む姿勢。失敗の中から何かをつかもうとする技術者としての執念。研究者というより職人に近い感覚

▼いずれも日本人が忘れかけていたものではないでしょうか。日本人は改良技術は優れているが、基礎技術はダメなどという風評を見事に覆してくれました。日本の科学技術の水準はまだ捨てたものではないという証拠です

▼それに比べて経済学の方ではなかなかノーベル賞級が出てこないようで、寂しい気がします。世界第2の経済大国になった割には、この部門の研究レベルが低いのでしょうか。90年代の失われた10年を教訓に、今後日本から経済学部門でノーベル賞受賞者が出れば日本経済は立ち直るのではないかと期待しています

▼政治部門では、昨今の国会議員の理念無き事勿(ことなか)れ主義には呆(あき)れます。地方自治体の首長選挙は完全に無党派層が主役になってきています。同友会が進めてきた1党1派に偏らず政策で決めることが求められる時代がやって来ました。市民が主導権を握り、その権利を行使する投票には皆で行くぞ、という運動を進めたいものです。

「中小企業家しんぶん」12月15日号より


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