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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2003年 4月15日号

▼「経営指針を作ったが社員に浸透しない」と嘆く経営者がなんと多いことか。作った努力は認めるが絵に描(か)いた餅(もち)では何の意味も持たない。まずは経営者自身が自身の人生観や価値観、哲学と一体化した理念になっているか自問してみてはどうでしょう

▼成文化を焦るあまり、心にもないことを理念にしていませんか。理念を実践する行動が自ら模範的にできますか。そしてこれを社員に浸透できますか。ここで同友会の先人たちは共に育つ「共育」を通じて、理念や方針の浸透を図ることにたどり着いたのです

▼理念や方針の浸透は社員数が少ないほど比較的容易にできます。また新入社員は無地の状態ですから早く理解してくれます。しかし最近は共同求人での学卒採用が減少していることが憂慮されます

▼ここ数年、構造改革が叫ばれ、どの組織も変革が求められる時代です。いち早く組織体を変化させた企業が生き残る条件であれば、経営指針をいち早く社員と共有し、その上に理念が発信できる企業になれば存在感のある企業と言えるでしょう。昨今の大企業で起きる不祥事は、理念はあるがトップもミドルも全く理解していない典型と見るが、いかがでしょうか。

「中小企業家しんぶん」 4月15日号より


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