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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2003年 10月 5日号

▼同友会のあらゆる活動場面が「学びあう」場といわれています。「学ぶ」は個人の学習活動ですが「学びあう」は集団での学習活動、衆知を集める学習方法です。その典型がグループ討論でしょう

▼そこで問われるのがグループ長の力量。報告者の報告内容をよく咀嚼(そしゃく)し、テーマを深める方向で参加者の意見を引き出す。グループ長は、テーマに対する深い理解が必要ですし、参加者の発言から問題意識の違いも汲み取らねばなりません。悩みの深い人にはそれ相応の「お土産(みやげ)」づくりも必要でしょう

▼グループ長研修を企画する同友会は少なくありません。「グループ長とは、しきる・ふる・まわすを適当に務めればよいと理解していたが、ずい分奥の深い役であることが理解できた」とは、研修会を終えたベテラン会員の弁です。本質論議へと発展させていくことの難しさが分かったということです

▼本質論議とは、経営課題を理念、哲学の領域に高め、経営者としての決意を促す論議といってよいでしょう。優れたグループ長の輩出は会の学習力強化にとどまらず、社内、業界、PTA、家庭へも波及します。相手を良く理解し、元気にする「人間活性力」の研修とも言えるのではないでしょうか。

「中小企業家しんぶん」 10月 5日号より


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