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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2004年 6月 25日号

▼753とは、中・高・大新卒者の就職5年後の離職率をそれぞれ割合で示す数値だそうだ。そして今の若者を評して「あきっぽい、我慢がない、マナーや常識がなってない、自ら学び身につけようとしない」など、およそよい評価は聞こえてこない

▼フリーターが増えていることもその裏づけとされる。だが、本当にそうなのだろうか。もし本当にそういう若者がいるのであれば、なぜそうなったかを深く考え、理由が大人の側にあれば、それを改めなければならないし、事実と違う部分があれば逆に大人が学ぶ必要もある

▼実は、最近たくさんの若者と接する機会があった。少なくともそこでは、若者はベストの生き方、働き方を求め悩み、かつ定まらぬままにとりあえず就職したり、納得のいく価値を見出すまでと意を決してフリーターの道を選んでいると感じさせられた

▼問題の1つは学校教育の中で、そうした価値観形成が促されていないこと。もう1つは大人の方がしてはならない我慢すらして、それを美徳としているのではないかという反省である。ほんの一例をあげても、社会保険や消費税など率を上げるしか道はないのか、もっと真剣に考える必要がありそうだ。

「中小企業家しんぶん」 6月 25日号より


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