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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2007年 1月 15日号

▼いざなぎ景気を超えたと言われるが、実感の伴わない景気上昇と言わざるを得ない。市場を世界に求めて海外で利益を出す大企業は復活した。数年前まで四苦八苦していた重厚長大産業で過去最高の利益を計上するという大変化である。一方、国内市場のみに頼っていた企業は、苦戦が続いている。市場をグローバルの視点でとらえないと、経営戦略を間違える。中小企業といえども海外市場を視野に入れて経営する時代がきている

▼さて、いよいよ団塊の世代が大量に定年を迎える年になった。労働市場から優秀な熟練労働者が去っていくことになれば、社会全体では大きな損失である。大企業はその穴埋めに新卒採用に血眼になっている。就職戦線は一転売り手市場に変わった

▼先進国で定年制がある国は少数で、わが国は戦後の高度経済成長時代の慣行が残存している。人口減少が始まった国はいずれも定年制はなく、働く意志があれば何歳でも就労する。この大きな変化を中小企業の経営者は自社の経営にいかに生かすかである。人づくりを標榜する同友会会員にはまたとないチャンス到来である。高齢者の仕事づくりを通じて人を生かす経営にチャレンジしたいものだ。

「中小企業家しんぶん」 1月 15日号より


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