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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2007年 7月 25日号

▼第1次オイルショックの時、不謹慎にも「千載一遇の好機」と社内に檄(げき)を飛ばした大企業の社長もいた中で、同友会は「便乗値上げや売り惜しみなど、悪徳商人にはならない」と声明を発表。バブルの時はどうか

▼土地など単なる投機には手を出さず、本業に専心して商売の正道を守ろうと自戒しあった。経営指針成文化は運動としてすでに30年を経過し、社員を単なる戦力とは位置づけず、人間としての共育ちを実践しながら、自社の発展とともに、地域貢献を目指すことが会内課題の大きな柱になっている

▼「国民や地域と共に歩む」の実践展開でもあるが、そこに利益追求第一主義のかけらも存在し得ない。今月4日に逝去された北海道同友会元しりべし・小樽支部長の武内一男氏は、20年余の地域づくり活動の中で、総額180億円近い事業を実現しながら、建設業が本業の自社を1度も入札参加させていない

▼頭の下がる思いであるが、地域の仕事の中には、その地域の中小企業にこそふさわしく、かつ本来の目的を最良の意味で達成できる分野がある。そういう分野へのダミーを含めて大企業の参入を制限したい。方法はないかの問いかけが、6月25日号本欄の趣旨である。

「中小企業家しんぶん」 7月 25日号より


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