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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2009年 11月 5日号

▼経営指針成文化運動の中に「労使見解(中小企業における労使関係の見解)」の学習がしっかりと位置付けられてきました。労使の信頼関係こそ企業発展のかなめであることは実証ずみです。1975年、先人たちの労使問題の苦労の結晶として発表されたこの「見解」は時代を貫く普遍的真理として学び応用されるべきものです

▼「労使見解」もそれを成り立たせた歴史的背景があります。最近中同協から出版された『私と「自主・民主・連帯」―人間尊重経営を深める』(上)で著者の赤石義博氏(前中同協会長)は「1962年入会から『労使見解』が制定された1975年までの13年間は、自社の労働組合との厳しい切磋琢磨と共に、東京同友会労働委員として文字どおり『労使見解』への道を歩ませて頂きました」と「あとがき」で述べています

▼同書では、著者の企業の労働問題が赤裸々に叙述されており、当時の会員経営者の苦悩と併せて時代状況を知ることができます。ひるがえって当時の経営者の労使合意を得る苦労に比べれば今の「経営指針を社内浸透させる苦労」は数分の一と言ってよいでしょう。「労使見解」学習の最適参考文献として同書の併読をお勧めします。

「中小企業家しんぶん」 11月 5日号より


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