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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2011年 2月 15日号

▼今年の冬はことのほか厳しい寒さが続いた。北国では大雪に悩まされ、地域の経済にも悪影響が及んだと思う。南の方では渡り鳥が運んできた鳥インフルエンザに感染した養鶏場の鶏が大量に殺処分されている。火山の噴火もある。自然による災害とはいえ関係者の憤まんやるかたない気持ちが痛々しい

▼景気の先行きも不安感が漂ってきた。国会が始まり2011年度予算の審議が行われているが、衆参ねじれ状況の中で年度内成立が危ぶまれている。与野党の歩み寄りで景気対策が早く実行されるよう速やかに審議し、合意点を見いだして欲しいもの。政局がらみで倒閣ごっこにうつつを抜かすほど、今の日本経済には余裕がないことを知ってほしい。特に地方経済の疲弊は極致に達している。デフレ経済の脱却と生活関連公共投資が喫緊の課題である

▼一方アジアに目を向けると隣の韓国、中国、インド、ASEAN諸国の発展ぶりは目を見張る勢いである。新興国ではなく新成長市場国であるといわれ始めた。これを日本の中小企業経営者がどう捉えるか。マーケティングの観点から新市場の開拓に取りかかるのかどうか、経営者が市場戦略の決断を下す年になってきたように思う。

「中小企業家しんぶん」 2月 15日号より


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