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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2014年 9月 5日号

▼日本の食糧、農業、農村問題の深刻化は問われて久しいが、別の角度から見れば日本の将来の希望を見出す課題でもあります。北海道の東端釧路と根室の中間にある浜中町。人口6300人、乳牛2万頭の純酪農地帯。注目すべきは、農業後継者の7割が決定(全国平均4割)、耕作放棄地ゼロの実績です

▼浜中町農協組合長石橋榮紀氏(北海道同友会釧路支部長)は酪農の将来に危機感を持ち、30年前に酪農技術センターを設立、牛乳の品質改良、生産履歴の明確化に取り組みます。全国初の試みはハーゲンダッツの供給先ともなりました

▼酪農家には365日休みがありません。そこでヘルパー組合を立ち上げ、利用料を払えば夫婦で休暇を取る事も可能にしました。後継者問題にも30年以上前から着手。40歳以下の夫婦で酪農希望者を全国から募り、就農者研修牧場で3年研修後自立できるシステムを確立しました。184戸の生産農家のうち34戸が新規就農者です

▼テレビ東京系「ガイアの夜明け」(8月14日放映)に登場した石橋氏は「生きる、働く、暮す」ことの可能な地域をつくること、「異端から本流へ」を強調しました。『中同協』誌第84号に詳細掲載。

「中小企業家しんぶん」 9月 5日号より


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