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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2014年 11月 15日号

▼景気が変調をきたしている中で日銀の金融緩和策が発表され、為替市場は一挙に円安に進んだ。円安は株高のセオリー通りに日経平均は今年の高値を更新。第三の矢である成長戦略は効果なしと見たのか、第一の矢である金融緩和策がまたぞろ出てきた。原材料を輸入に頼る中小企業には一層収益悪化につながる。実物経済を営む企業家としては為替の安定が望まれる

▼法人税の引き下げが成長戦略の1つに言われているが効果を疑問視する意見もある。引き下げによる税収減の補てんに資本金1億円以下の中小企業にも外形標準課税の適用を拡大する案が議論されている。これは赤字企業にも課税が及ぶので中小企業にとってはゆゆしき問題である。各同友会では学習会を開いて勉強を行い、これは大変なことだと適用拡大反対の署名運動が各地で起きてきた

▼思い起こせば2001年には金融アセスメント法制定の学習会から全国的な署名運動が起きた。100万名を超える署名と各自治体議会から制定の請願議決を集めた。同友会の運動はまず学習から始め納得して行動を起こす特徴がある。税制をよく学ぶ機会でもある。中小企業家も税制に対して理解する能力を磨くべきである。

「中小企業家しんぶん」 11月 15日号より


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