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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2015年 5月 5日号

▼小さな命の成長を喜べる社会でありたいと思う「こどもの日」。「国民の祝日に関する法律」には5月5日を「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する日」とあります

▼今の子どもたちは「幸福」でしょうか。日本の子どもの貧困率は昨年、過去最悪となり、6人に1人が貧困世帯にいることが分かりました。実質賃金は19カ月連続でマイナス、出産・子育て世代(25〜44歳)の非正規雇用率は28%で過去最悪です

▼知り合いの二十代の契約社員は、「責任者の代行までしていても正規にもしてもらえない。妊娠したけど保育園の入所の優先順位が正規より低くなるし、契約を切られるかも」と不安を訴えていました。妊娠の喜びが将来の不安につながる。少子化が進むゆえんです

▼同友会では昨年の「人を生かす経営全国交流会」で、「(1)10年先を見通したビジョンを持ち、計画的な採用と育成を方針にすえること、(2)雇用規制緩和の風潮に安易に乗らず、労働環境整備を重視すること」をアピールに盛り込みました。多様な人々がその能力を発揮し、価値創造する企業へ。命の誕生を不安なく素直に喜べる豊かな未来を実現していきたいものです。

「中小企業家しんぶん」 5月 5日号より


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