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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2015年 6月 25日号

▼「この意味が分かりますか?」と先生。全く分かりませんでした。中学校での授業でのたとえ話です。「あるとき、水たまりを渡れずに困っているおばあさんがいました。通りかかった若者がおばあさんを背負って渡った後『ありがとうございました』と言いました。おばあさんは『どう致しまして』と答えました」との話。どう考えても逆だよね、としか思えませんでした

▼でも、歳を重ねてきた今なら何となく分かります。登場人物のおばあさんと若者、どちらの喜びの方が大きいのか。助けてもらったおばあさんの方?それとも人助けの機会を得た若者の方?これは明らかに若者の方ではないかと思うのです。「情けは人のためならず」という諺もありますが「人のために」考え行動することは、まさに自分のためなのだ、それを「損」だと考えるような人間にはなるな、と先生は伝えたかったのだと思います

▼幸いなことに、私たち中小企業家は「人のために」何かを為すという点では、限りなく多くの機会が与えられています。取引先・社員・地域社会などに対して、どれだけの良き影響力を発揮できるか。困難な課題はあっても、その全てを自らの喜びに昇華していきましょう。

「中小企業家しんぶん」 6月 25日号より


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