日本復興への役割を果たそう!経営研究集会を344名で開催【京都】

 京都同友会では、11月12日、第14回京都経営研究集会を開催し、会員、ゲストなど344名が参加しました。

 今回の研究集会は「日本復興への役割を果たそう!」をスローガンに、基調講演、分散会への課題提起、討論テーマ別分散会を行いました。東日本大震災の経験を通じて、いま問われている経営姿勢や価値観、また今後数年間に及ぶ経済・経営を巡る変化について考え、経営指針の見直しや社員との価値共有を深める機会と位置づけて開催しました。

 まず冒頭で、被災された岩手、宮城、福島同友会から、支援への御礼、復興に向けた取り組み、決意などがビデオメッセージで紹介されました。

 基調講演では「東日本大震災の経験が私たちに問いかけること~新たに高まる期待と役割」を演題に、大槻眞一氏(阪南大学名誉教授・前学長)が講演。中小企業の役割が評価されつつある中、地域に根ざした経営を理念を基礎に行うこと。それが地域経済を回復させ、被災地を応援することになると話しました。

 分散会への課題提起では「“危機”に試される企業力~学び実践することの覚悟ありますか?」を演題に、兵庫同友会代表理事の田中信吾氏(日本ジャバラ工業(株)代表取締役)が報告。バブル崩壊、阪神大震災、主力銀行の破綻など幾多の苦難に遭(あ)いながらも、それを乗り越えてきた自身の経験に触れながら、「経営者の責任とはどんな時代にも黒字企業をつくる経営を進めることにあり、そのために経営者は学び続け成長しなければならない」と語りました。

 参加者からは「中小企業の役割、同友会の役割の大きさがわかった」「経営者が“本気”で取り組むべきことが明確になった」などの声が寄せられました。

 京都同友会は昨年創立40周年を迎え、それを機に、これまで不定期に開催していた研究集会を毎年行うことを決めました。多くの困難を抱える今日の企業経営、それら困難を乗り越えられる企業づくりを進め、中小企業の社会的役割を発揮していきたいと考えています。

「中小企業家しんぶん」 2011年 12月 15日号より