今、一歩踏み出そう!! ともに生きる社会づくりへ~第16回障害者問題全国交流会 in大阪

過去最多の664名

 9月13~14日、大阪市で中同協主催・第16回障害者問題全国交流会が開かれました。テーマは「今、一歩踏み出そう!! ともに生きる社会づくりへ~『なんで、できひんねん!』から『どないしたらできるんやろ?』へ~」。34同友会と中同協、行政・教育機関などから過去最多の664名が参加しました。

障害者と共に生き、共に働く取り組みを交流

 1日目は「被災地からのレポート」「一般企業への転職活動の支援」「知的障がい者の自立支援」「共に育ちあう社風づくりのパネルディスカッション」「障がい者雇用に取り組んでの変化」「会社見学」の6つの分科会で、報告とグループ討論が行われました。「障害者雇用に取り組んで会社が変わった報告に衝撃を受けた」「障害者雇用の何たるかを知り、自社に何ができるかを真剣に考えた」などの感想が出されました。

 懇親会では、岸和田だんじり祭りのお囃子(はやし)が披露され、会場中に鳴り響く笛・鉦(かね)・太鼓の音が参加者を魅了しました。

 2日目は、開催地、来賓のあいさつに続き、6つの分科会の座長がパネリストとなったパネルディスカッションが行われました。各分科会での学びの特徴が共有され、コーディネーターを務めた古芝義福氏(枚岡合金工具(株)社長)が「障害者雇用は会社を変える大きな力を持っています。私たち中小企業家が一歩踏み出して実践しましょう」と呼びかけました。

 記念講演では、全盲の落語家として知られる桂福点氏が「共に学び育てあう職場をめざして」と題して講演。落語調の語りで会場を大いに沸かせながら、障害者を理解するためには「障害を理解するのではなくその人を理解すること」、障害者と一緒に取り組む際には「のびのびと取り組むことでみんなが伸びてくる」と訴えました。

 最後に、中同協障害者問題委員長の内田五郎氏が「障害者問題委員会をもつ唯一の経営者団体として、誇りを持って障害者雇用とその継続に取り組んで行きましょう」と2日間のまとめを行い、閉会しました。

 交流会には、特別支援学校の教員、障害をもつ子どもの親なども参加し、「障害者と共に生き働くことを真剣に考えている経営者たちの姿に感心した」などの声が聞かれました。

「中小企業家しんぶん」 2012年 10月 5日号より