ワーク・ライフ・バランスの推進は企業のリスクマネジメント【中同協】

内閣府と共催でシンポジウム

 2月25日に内閣府男女共同参画局主催、中同協共催で「ワーク・ライフ・バランス(以下、WLB) シンポジウム」が行われました。会場となった日本学術会議には6同友会と中同協、内閣府男女共同参画局関係者ら57名の参加がありました。

 「社員の力を引き出す企業とは」をメインテーマに、問題提起と実践報告、グループ討論の3部構成で開催されました。

 問題提起では、東レ経営研究所の渥美由喜氏が、人口減少社会に入った日本にとって育児や介護との両立は大きな課題になることを指摘し、WLB推進は企業戦略としてのリスクマネジメントであると報告しました。

 また、「社員の状況に合わせて迅速に対応ができ、お互いに助け合う風土を築きやすい点は中小企業のメリット」として、WLBは人間らしく幸せに生きるために必要な取り組みであることを強調しました。

 続いて、東京同友会の(株)クリタエイムデリカ・栗田美和子氏、神奈川同友会の明日の(株)・村尾周三江氏の2名による実践報告がありました。

 栗田氏は、社員の資格取得の奨励や工場シフトの計画を若手社員に任せるなど、社員自ら知恵を出せる仕組みづくりを紹介。

 村尾氏からは社員の子どもたちも一緒に地域との関係を深め、地域の女性が活躍できる環境づくりを報告。各報告を受け、グループ討論を行いました。

 シンポジウム終了後に開催された情報交換会では、参加者一同積極的に交流を深めました。

「中小企業家しんぶん」 2013年 4月 5日号より