日本一の商店街プロジェクト―5年でシャッター商店街から空き店舗ゼロに!【大阪】

野崎文化と商店街の共存

 全国でも大きな問題になっているシャッター商店街。そんな沈んだイメージを払拭するかのような活気ある商店街が大阪府大東市野崎にあります。

 全長300メートルの野崎参道商店街は、元禄時代より始まった野崎参りで毎年15万人の観光客、地元住民が集まることで知られています。しかし、一時は高齢化や売り上げ不振で空き店舗が増加、街路灯の維持運営もままならない事態まで追い込まれました。

 変化が訪れたのは2009年。積極的なインフラ整備とIT化を進め、USTREAM放送「NoZaKiほんわかスタジオ」の運営で全国に配信しながら、観光誘致を進めていきました。昔からある地元の祭りをしっかり継続しつつ、新しいアイディアを取り入れていくことで若者を中心に参加が増加。商店街の運営で培ったノウハウやサービスが企業の中に活(い)かされ、企業主催のイベント開催なども目立つようになりました。

 こうした変革を大阪同友会会員の吉村悦子氏(NPO法人住まいみまもりたい理事長)と山田修司氏((有)Ravie代表取締役)が2代続けての野崎商店街振興組合理事長として行ってきました。毎週1回必ず話し合いを設け、店舗間の横のつながりを大事にする参加しやすい組合組織が活性化の鍵となりました。

 今では空き店舗が徐々に埋まっていき、2013年12月現在空き店舗ゼロ、空き店舗待ちもあるほどです。斬新で新しい取り組みを互いに尊重することで商店街の活性化に繋(つな)がりました。ぜひ1度野崎参道商店街にお越しください。

「中小企業家しんぶん」 2014年 4月 5日号より