吹田支部(大阪) 地域に根ざした企業づくりがすすむ組織をめざして

大阪同友会

 昨年4月、大阪同友会の22番目の支部として、吹田支部が46名の会員で設立されました。

 吹田市は大阪市の北に隣接する人口約36万人の衛星都市です。吹田市は、企業の開業率が東京都23区を除き日本一となっており、江坂地域を中心に起業家が多い町です。

 1970年に開催された万国博覧会の会場となり開発がすすみました。今年Jリーグで優勝した「ガンバ大阪」はこの跡地にホームグラウンドを置いています。また、国立循環器センター、大阪大学付属病院など医療関連施設、研究所が多いのも特徴です。

 さて、吹田支部設立の経緯は、2007年に市が「商工業振興条例」を制定するという情報があり、そこに同友会として参画していったことがきっかけでした。

 行政側の条例案では、名称も商工業で本文中には中小企業という文字がないというものでした。そのため同友会北摂支部高木支部長(当時)が商工業振興協議会に一般公募委員として参加、条例の内容に対し意見をいい、名称を「吹田市産業振興基本条例」とし、本文中には「中小企業」をしっかりと位置づけさせていく役割を果たし2009年4月に大阪府下2番目の中小企業振興条例として施行されました。

 この取り組みの中で行政側からも同友会という団体を理解してもらい、振興協議会に同友会から1名の枠が設定され、高木氏が2014年3月まで委員を務め、初代吹田支部長である金谷氏が後を引き継ぎました。

 支部を設立してからは、3つの小グループをつくり、その中で企業変革支援プログラムを活用し、論議やe.doyuへの登録を進めています。

 吹田市という単独のエリアに支部を設立したことをきっかけに、地域との関係も強化されてきました。昨年8月に吹田市について考える例会の開催、引き続き12月には市の職員を招いて吹田市の産業施策を学ぶ勉強会を開催しました。これにより会員の地域への意識も高まり、2015年度に市へ要望書を提出していくことが幹事会で確認され、現在その準備を進めています。

 また、狭い地域に会員が集まっているため、会員同士のコミュニケーションも取りやすくなり、支部会員同士で企業連携も進みやすくなりました。

 3月で設立1年を迎えますが、2年目をさらに大きな会勢で迎えようと支部一丸となって取り組んでいます。吹田支部では「全国の皆さん、吹田市にお知り合いがいらっしゃいましたら、ぜひともご紹介下さい」とよびかけています。

「中小企業家しんぶん」 2015年 2月 5日号より