中小企業と教育機関が採用・求人について情報交換「就職担当者との情報交換会」【三重】

 三重同友会は、6月28日に人財委員会が「高校、大学の進路指導担当者と採用・求人に関する情報交換を通して、企業と学校の連携強化を図る」ために初めて企画した「三重同友会と就職担当者との情報交換会」を開催しました。本企画は単なる採用のマッチングではなく学校と企業が意見要望を交換することで、互いの採用・就職活動がより良いものとなることも目的とされています。

 三重県下22の大学・短大と16の高校が参加、会員企業は25社が参加しました。

 企画の流れは全体会と名刺交換会の2部構成となっており、全体会では企業からの自社プレゼンテーションを行いました。特に、社員を大事にする熱い思いとその取り組みについて報告した会員が各学校から多く支持を受けていました。また学校側からは「プレゼン形式での全体会は他団体になく新鮮だった」という声がありました。

 名刺交換会では、経営者と就職担当者が互いの思いをじっくりと話し合いました。今回は学校に、これまであまりつながりのなかった企業とも多く出合えるように「企業ブースを学校関係者がまわる」という形式ではなく、「学校ブースを企業がまわる」という逆の形式で行いました。結果、地域内でのつながりにとどまらず、三重県内という大きな枠の中で新たなつながりができています。

 本企画での出会いを皮切りに、個別で学校への訪問を始めたり、求人票を出すなど企業と学校の新たなパイプが生まれています。そのほか、これまで三重県下の学校をひとつずつ訪問していた企業からは「1度でたくさんの学校と話し合える貴重な時間だった。これまでつながりのなかった学校とのきっかけができた」という声が挙がり、また、中にはこれまで新卒採用をしてこなかった、始めたばかりという企業も参加しており「これから新卒採用をしていくための勉強になった」という積極的な感想も見受けられました。企業がそれぞれの思いを持ち、参加していたことが伝わる交流会となりました。

 三重同友会にとって初めての挑戦であった本企画は、来年度も改善を図って開催を予定しています。学校からも「今年度の採用に限らず3年、5年と長いスパンで考えたい。今後、就職希望者がでてきてくれたら地域貢献にもなる」という今後の展開に前向きな姿勢がうかがえました。

 今後も三重同友会では定期的に学校と情報交換を重ねていくことで、産学の結束を高め続けていきます。

三重同友会

「中小企業家しんぶん」 2016年 10月 5日号より