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『同友会運動の発展のために』から学ぶ 第9回

第1章 同友会理念について

第2節 同友会運動とは

(前回からの続き)

3、同友会運動と企業経営は不離一体

(1)「同友会らしさ」とは

 私たちは「同友会らしさ」という表現をよく使います。「同友会らしさ」とか「同友会的」ということばは、同友会の持つすぐれた特性をあらわすものとして使われています。

 「同友会らしさ」とは、同友会運動や企業経営で同友会理念を実践しているという意味で「同友会理念の体現」と表現されます。今まで、同友会理念について述べてきたことをまとめてみますと、「同友会らしさ」とは、「同友会の3つの目的の実現をめざし、自主・民主・連帯の精神で同友会運動と企業経営を推し進め、国民や地域と共に歩む同友会づくり、企業づくりにまい進すること」といえます。

 また、同友会運動の歴史の中で「同友会らしさ」の根幹をなすものについて論議されてきたことを次に紹介します。

 第1に、どのように情勢が変化しても、日本経済の真の担い手は、中小企業であること。したがって、中小企業の安定・繁栄は、国民生活の安定と向上に密接にむすびついていること。

 第2に、中小企業はお互いを敵対的競争関係としてとらえるのでなく、国民の要求にともにこたえ、中小企業の地位向上をともにはかる共存的競争関係としてみることが大切であること。

 第3に、経営者が人間尊重を深く自覚する同友会に固く結集して相互に学びあい、確固とした方針をもって経営にあたるならば、社員は最も信頼しあえるたのもしいパートナーとなり得ること。

 第4に、会の運営を民主的に行うことの大切さを通じて民主的運営は企業の運営においても不可欠の要素であることを理解し、それを単なる経営上のノウハウやテクニックでなく、経営者自身のゆるぎない哲学として身につけることが、強く求められていること。

 さらに、「同友会らしさ」の出発点は、「謙虚に学ぶこと」にあるといわれています。謙虚さを持って同友会で学ぶことにより、テクニックではなく本質を知り、科学性と創造性を発揮して経営に対応することで経営者としての成長=自己変革がはかれるということです。

 より「同友会らしく」あることの追求こそ、同友会と企業経営を限りなく発展させる力となるでしょう。

(2)「学びと実践のサイクル」で同友会理念の体現をめざす

 東京に同友会が誕生したのが1957年(昭和32年)。中同協の発足が1969年(昭和44年)。当初は大都市圏における部分的な組織でしかありませんでしたが、今では47都道府県すべてを網羅し、全国各地で活力に満ちた運動を展開するまでに成長しました。

 会員相互の真剣な学びあい、社員と共に育ちあい、地域と共に繁栄する企業づくりをめざして、意欲的、創造的な活動が行われています。このような魅力ある活動が組織拡大の原動力となったことはいうまでもありません。

 同友会は会員数がふえ、組織がどんなに大きくなろうとも、一人ひとりの会員にとって経営者としての資質を高め、強じんな体質の企業づくりに役立つ会でなくてはなりません。

 会の活動に熱心に参加することによって絶えず新鮮な刺激を受け、経営者としての自己革新が促され、学んだことを経営の場で実践し、必ず成果に結びつける努力をする。その成果や教訓を例会、研究会などで発表し、ふたたび同友会活動に還流することによって、さらに会の質的前進がはかられていく。このようなサイクルで会員企業は成長し、同友会運動も発展してきました。ですから、そのことが同友会理念の体現となり、同友会運動と企業経営は“不離一体”のものといえるのです。

 同友会理念を体現する企業が増えることは、「あの企業で働きたい、あの企業があることが地域の誇り」との評価が広がることになり、地域を変えていく確かな力になっていきます。

(次回につづく)

「中小企業家しんぶん」 2016年 12月 15日号より

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