熊本地震からの復興めざして 第19回経営研究集会を開催【熊本】

英知を結集し逆境に立ち向かおう~復興することとはどうゆうことか!?~

 熊本同友会では、11月1日に「英知を結集し逆境に立ち向かおう~復興することとはどうゆうことか!?~」をテーマに第19回経営研究集会を開催し270名が参加しました。

 今回は、4月に起きた熊本地震の影響で本格的に活動していない組織がある中、実行委員会では開催自体どうするかから検討しました。その結果「震災からの復興は経営者として避けては通れない。この機会は学びを深めるチャンス」ととらえ、一層強じんな経営体質を築くために開催を決断しました。

 当日の全体会前半は「やらなきゃいけない使命~反省と後悔はするな~」の演題で(株)熊本ホテルキャッスル代表取締役社長の斉藤隆士氏(熊本同友会会員)が震災後の実践について報告。後半は、福島同友会の豆腐谷栄二参与と岩手同友会の菊田哲事務局長が「東日本大震災を踏まえて今熊本ですべきこと」について報告しました。

 斉藤氏は、震災後一時はホテルの廃業を考える中、大勢の励ましを受け、ホテルの再興を決断した経緯について報告。また、自身の哲学である「低誉感微(ていしょうかんび)」にもとづき、初心を忘れず、相手を誉めて、感謝を忘れないことの大切さを伝え「キャッスルは永遠に続いていきます。熊本のために再興していきたいです」と宣言しました。

 後半は、豆腐谷参与と菊田事務局長が、東日本大震災の経験に基づき、会員企業がどのように震災を乗り越え復興に取り組んでいるのかを報告。参加者は、今後、熊本でどのような課題が予測されるのかを考える良い機会となりました。

 その後の大グループ討論では、学びを深めるだけでなく、震災後の現状や情報交換の場となりました。

 熊本地震の特徴は、震災の影響がひどい地域とそうでない地域の復興への温度差が大きいことです。そのような中、香川、福岡、長崎、鹿児島同友会の30名の参加者から心温まる言葉があり、感謝の気持ちを胸に、熊本の復興に向け一体感のでる集会となりました。

熊本同友会

「中小企業家しんぶん」 2016年 12月 15日号より