【連載 若者雇用促進法】第2回 ユースエール認定制度とは

中小企業に求められる対応について

認証マーク

 前回は、若者雇用促進法(青少年の雇用の促進等に関する法律)の概要について説明しました。今回は、ユースエール認定制度について説明します。

 ユースエール認定制度は、若者雇用促進法に基づき、若者の雇用管理の状況が優良な中小企業(常時雇用する労働者の数が300人以下)を、厚生労働大臣が認定する制度です。2015年10月1日の制度開始以来、全国で147社が認定されています(2016年12月末現在)。

 若者の採用・育成に積極的な中小企業は数多くある一方で、学生は大企業に目が向かいがちです。離職率や労働時間等について一定の基準を満たした中小企業を認定し、その情報発信などを後押しすることによって、仕事を探す若者とのマッチング向上を図ることが、この制度の目的です。

 認定による企業のメリットとしては、ハローワークなどでの重点的PR、就職面接会の参加や「若者雇用促進総合サイト」におけるインタビュー記事の掲載といった採用にかかわる支援から、キャリアアップ助成金などの加算措置、日本政策金融公庫による低利融資や公共調達における加点評価といった経済的な支援があります。

 認定企業からは認定後の効果として、「学生からの応募が増えた」、「地元メディアで取り上げられ、知名度が高まった」などの声もいただいています。また、そうした対外的な効果だけでなく、「国の制度で自社が認定された」ということで、社内のモチベーションアップという波及効果も生んでいるようです。

 数々のメリットがある制度ですので、中小企業の皆様におかれましては、ぜひ認定をめざしていただきたいです。具体的な認定要件や手続きにつきましては、「若者雇用促進総合サイト」などでご確認いただくか、都道府県労働局又はハローワークへお問い合わせください。

 認定企業のインタビュー記事などを掲載している「若者雇用促進総合サイト」はこちらのQRコードから。
(厚生労働省職業安定局派遣・有期労働対策部企画課若年者雇用対策室 若者雇用促進総合サイト)

「中小企業家しんぶん」 2017年 2月 5日号より