熊本地震から1年~これからが正念場 地域ともに復興を【大分】

 昨年の4月14日に発生した熊本地震。隣県の大分では、観光地を中心に被害が及びました。1年が経過し、少しずつ観光客も戻ってきました。佐藤代表理事のコメントを紹介します。

 熊本地震発生より1年が経過しました。県内では8000棟を越える住宅被害があり、その9割は別府市と由布市になります。まだまだ復旧については地域によって、道半ばの所もあり居住を放棄した家も見うけられます。

 弊社の工事では、昨年4月2日に湯布院でやっと建て替えの地鎮祭を行ったお客さまもおられます。その後、4月16日の未明に発生した地震のあと5時にはお客さまからの連絡があり、当日の8時には湯布院市街に入っていました。

 道路には地割れがあり塀などは倒壊、屋根瓦は散乱し騒然とした状態でした。1日中ドーンという音と余震の揺れが止まりませんでした。湯布院の建物を数件、仮処置をして回った後、別府、大分、庄内の取引先回りを行いましたが、地域によっては甚大な被害の場所もありました。

 この時点での中同協および大分同友会事務局の動きも早く、当日午前中には中同協・熊本地震対策本部の設置がなされ全国の支援と組織的な対応をしていただきました。

 地域の再興のためには、地元中小企業再建を目的とし横のつながりを通して再構築をするという、これまで災害のたびに培われてきた実践力の支援が全国的に行われたことに対し感謝に堪えません。

 全国から寄せられた義援金は会費の還元、被災企業へのお見舞い金に使用させて頂きました。そのほか、物心両面の支援を頂いたおかげで企業活動を続けられております、全国の会員の皆さまへ心からお礼申しあげます。

 九州ふっこう割も終わりこれからが正念場です。会員企業一同、地域とともに頑張っていますので、これから行楽によい季節になります。全国の皆さま、大分・熊本に足をお運びください。ご来訪お待ちしています。

大分県中小企業家同友会 代表理事 佐藤 貞一

「中小企業家しんぶん」 2017年 4月 25日号より