連載第1回【2019年5万名達成を】 地域の隅々に同友会理念を広げよう

 中同協では設立50周年となる2019年へ向けて全国会員数5万名達成を掲げています。本連載では中同協正副会長からの会員拡大に向けたエールを紹介します。第1回は鋤柄修・中同協会長です。

 ここ10年間は2019年中同協5万名達成を掲げて毎年会員増強を推進してきました。各同友会の弛まぬ努力の結果8年間連続して会員数は増え、現在約4万6000名となってきました。2014年度と2015年度はともに1000名を超える会員増を達成しました。また基礎組織である支部、地区を新しく立ち上げる運動も全国的に普及してきました。会員を増やす大きなチャンスと捉え新支部、新地区づくりが会員増強におおいに寄与した事例も多くみられます。

 全国的に見ればまだまだ同友会の無い地方自治体が20%程残っています。いわば未開発地域と言える空白地域に同友会の運動を広めていくことが会員増強の柱となります。まさに経営における市場戦略の一環と捉えることができます。

 日本の企業の99・7%が中小企業といわれますが同友会会員の組織率はまだまだ低いと言わざるを得ません。組織率で10%を超える同友会は香川県のみです。全国の平均組織率は3%未満です。支部単位でみると宮城県の南三陸のように30%を超える支部もみられます。地域での存在感は特別のものを感じます。

 中小企業憲章に謳われるように中小企業が経済の主役であるならば存在感のある経営者団体であり、地域になくてはならない企業であり、経営者でなくてはなりません。同友会では3つの目的の総合実践を行う上で経営指針の成文化・実践運動を展開しています。日本の中小企業・小規模企業の経営者でビジョンや計画性をもち経営をしている人は少数です。そのような人たちのためにも、同友会での学びで企業が見違えるように変わっていった事例を大いに語り、これから社会を担っていく若い経営者や女性経営者が期待を秘めて入会してくれる同友会づくりをしていきましょう。

 同友会の魅力を語り仲間を増やすことで5万名の同友会が達成されれば、まさに量から質への大転換が起きることでしょう。

中同協会長 鋤柄 修

「中小企業家しんぶん」 2017年 5月 5日号より