同友会運動への確信もち 会員のパートナーとなれる事務局に~2017年度全国事務局員研修会に41名が参加

 7月19~21日、東京で2017年度全国事務局員研修会が開催され18同友会・中同協から研修生とアドバイザー、報告者含む計41名が参加しました。

 1日目はまず、第1講として「同友会運動の歴史と理念」をテーマに松林信介・東京同友会専任理事が報告。全中協のなりたちから、同友会の設立、同友会における3つの目的や労使見解をつくるプロセスの中、当時の会員経営者たちがどのような経営環境にあり、どんな思いをもって議論をしていたか、その背景を報告しました。

 第2講は「情勢と政策活動について」を斉藤一隆・中同協事務局次長が報告。事務局員として情勢を常に認識しながら仕事をしていくこと、政策はあらゆるこる分野に関係しており、それぞれの担当の視点から政策課題を考える必要があると強調し、「同友会の活動は社会や政治を変える力を持っているので、その確信をもって取り組んでほしい」とまとめました。

 2日目は、第3講として「地域に人を残す、共同求人活動と条例の意義」をテーマに佐藤全・(株)ヴィ・クルー代表取締役(宮城同友会副代表理事)が報告。共同求人活動がただの採用活動ではなく、地域に若者を残す活動であるように、地域に責任を持ち、会員のパートナーとして運動を進める事務局員になってほしいと報告しました。

 午後から始まった第4講では先輩事務局員の実践報告として千葉同友会の小山京子・事務局次長が、入局してからの学びと気づきを通して、事務局がチームとして一丸となる重要性や会員訪問を軸にした活動の意義をメッセージとして研修生へ伝えました。

 第5講では「同友会の障害者問題の取り組みと企業づくり」をテーマに榎本重秋・ぜんち共済(株)代表取締役社長(神奈川同友会ダイバーシティ委員長)が報告。日本における障害者、障害者雇用の現状と同友会が障害者問題に取り組んできた歴史から、運動として取り組む意義を報告し、2日目の最後は研修生から、自身の課題と今後の抱負の発表がありました。

 最終日となる3日目は、墨田区にある(株)浜野製作所(浜野慶一代表取締役、東京同友会代表理事)を訪問。冒頭、浜野氏は、経営理念を軸にした企業経営のもと、江戸っ子1号などの産学官連携事業や、地元を盛り上げるオール墨田のプロジェクト、日本の誇れるものづくりの業界を守るスタートアップ支援事業など、地域に根ざし、経営理念を追求した中小企業の実践を幅広く報告しました。

 最後に荻原靖・中同協専務幹事が3日間のまとめを行い、閉会しました。

「中小企業家しんぶん」 2017年 8月 5日号より