経営指針に「採用」を位置づけて【中同協人を生かす経営推進協議会】

 7月29日、東京で中同協人を生かす経営推進協議会が開催され、16名が参加しました。人を生かす経営推進協議会は経営労働、共同求人、社員教育、障害者問題の委員長が集まり、「人を生かす経営」の現状と課題を話し合い、連携して今後の運動を展開するために開催されています。

 今年度より、経営労働委員長に林哲也氏(香川県ケアマネジメントセンター(株)、香川同友会会員)、障害者問題委員長として比嘉ゑみ子氏(やんばる彩葉、沖縄同友会会員)が参加し、前委員長も含めて議論しました。

 最初に、「『人を生かす経営』の運動の推進を、具体的にどのように取り組むべきか」をテーマに加藤明彦・人を生かす経営推進協議会代表より問題提起。加藤氏は経営指針にもとづく経営が表面的なもので終わっていると指摘し、生産年齢人口の減少による人材不足や政府の進める働き方改革などの時代の流れの中で魅力ある会社づくりが求められると報告しました。その上で、「働くことを通して人生を豊かにすること(人間の成長)と一人ひとりの人生観を大切にすること(個性を生かす)を達成できるのは経営者の責任であり、中小企業でこそ実現できる」と強調。社員が成長度を自ら確認でき、将来の目指す姿が描けるようになる潜在能力の全面開花が魅力ある企業づくりにつながり、これに向けて運動をどのように進めていくべきかが本協議会の役割と締めくくりました。

 問題提起を受け、参加者の経営上の課題と運動における課題を議論し、「経営指針に障害などの有無を問わず採用・教育を位置づけ、戦略や計画として取り組んでいく」ことを当面の課題として確認しました。

 その後、2018年に開催される「人を生かす経営全国交流会」(宮崎)の開催概要について議論しました。

 次に、中同協で作成を検討している「入会した方に渡す小冊子」について、各同友会のリーフレットの事例を見ながら議論したところ、各同友会でも規定のリーフレットを作成しているためテーマを絞った印刷物の作成が提案され、中同協正副会長とも相談しながら、改めて議論することが確認されました。

「中小企業家しんぶん」 2017年 8月 15日号より