経営労働問題全国交流会(京都)に267名~経営指針と「働く環境の指針」を一体で

 8月31~9月1日、「社員と共に魅力ある未来を創造し持続可能な企業へ」をテーマに2017第5回経営労働問題全国交流会が京都で開催され、38同友会・中同協から267名が参加しました。

 1日目の全体会では、岩島伸二・京都同友会代表理事、広浜泰久・中同協会長のあいさつに続き、中山英敬・中同協幹事長が「『人を生かす経営』の推進を~経営指針成文化・実践運動を広めるために~」のテーマで問題提起。会内で経営指針に基づく全社一丸の実践への確信が高まる一方、「経営指針の実践が見えない」との課題もあると指摘し、「労使見解」を経営指針に反映させることの大切さなどを強調しました。

 問題提起を踏まえ、4つの分散会では「労使見解の実践と普及」「経営指針成文化・実践運動の推進」などをテーマに報告と討論が行われました。

 着席形式で行われた夕食交流会では、来賓の山下晃正・京都府副知事、門川大作・京都市長から、同友会の人間尊重の企業実践や地域づくりへの期待などが述べられ、多くの共感・感動を呼びました。

 2日目の全体会では、上野修・京都同友会相談役・元中同協労働委員長が「『労使見解』の精神をいまに生かす、私の想い」のテーマで特別報告。「労使見解」一筋に歩んできた42年間を振り返りながら、「社員を信じることが経営者の出発点」と呼びかけました。

 林哲也・中同協経営労働委員会担当幹事は「人を生かす就業規則と経営指針」のテーマで問題提起。多くの企業で「売上などのビジョンは持つが、労働環境改善については計画を持たない傾向」があることを指摘し、経営指針と労働環境整備の一体化を図るための「働く環境の指針」(仮称)づくりを提起しました。

 最後に玄地学・中同協経営労働副委員長が2日間のまとめを行い閉会。参加者からは「『働く環境の指針』は衝撃でした」「本当に多くの学びを得られました」などの感想や今後の実践に向けた決意が多く聞かれた交流会となりました。

「中小企業家しんぶん」 2017年 9月 15日号より