社員教育の原点に立ち返る【第2回中同協社員教育委員会】

 2月28日、第2回中同協社員教育委員会が東京で開かれ、21同友会と中同協から41名が参加しました。

 第1部では審議・確認事項として、12月に島根で開催された共同求人・社員教育活動全国交流会の感想交流や、2019年度社員教育活動全国研修交流会について岡山同友会設営のもと開催されること、書籍『共に育つ』の改訂について活用を広げるために、読みやすさをコンセプトに冊子形式で5冊のシリーズで改訂することが承認されました。

 第2部は「労使見解、同友会における社員教育を学び、深める」をテーマに梶谷俊介・中同協社員教育委員長が問題提起。労使見解から自主・民主・連帯の精神、同友会の社員教育を企業づくりの視点から報告。組織とは目的やビジョンを実現するためにあり、その目的やビジョンに惹かれて人が集まり組織となる。人間とは何か、人間が豊かに生きるとはどういうことか。なんのために経営をしているのか。手段と目的を間違えずに、人間らしく生きる企業経営のあり方を考えるため、今一度原点に立ち返ることが必要と提起しました。

 最後に能登昭博・中同協社員教育副委員長から「本日の梶谷委員長の問題提起は、これまで同友会が研究者や会員経営者から学び、教訓としたものが網羅されていました。各同友会では、これだけの体系的な学習がされているでしょうか。自身の同友会だけではできなくとも、近隣の同友会にも声をかけ、共に学ぶ場を設けることも考えてみてください。社員と目線をあわせ、意識を共有することは経営指針を作成しただけではできません。そこには人間という存在を理解し、社員の可能性を考えることが必要です。社員教育委員会に求められること、役割を認識し、いま一度活動を見直してみましょう」とまとめ、閉会しました。

「中小企業家しんぶん」 2018年 4月 5日号より