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「働く環境づくりのガイドライン」試案を発表【中同協経営労働委員会】

経営指針を全社一丸で実践するために

 中同協経営労働委員会は、このたび「働く環境づくりのガイドライン」試案を発表しました。2015年6月から「就業規則のガイドライン」作成プロジェクトで検討を重ねてきたもので、現在、各同友会での試験運用を呼びかけています。「働く環境づくりのガイドライン」試案の概要などを紹介します。

1「働く環境づくりのガイドライン」の位置づけ

 「働く環境づくりのガイドライン」(以下「ガイドライン」)は、中同協発行の『経営指針成文化と実践の手引き』の副読本的な位置づけです。「ガイドライン」を活用する主な対象としては、経営指針をすでに作成した人、現在作成中の人、これから作成しようとしている人などを想定しています。

 「ガイドライン」は、社員の「働く環境」について現状や課題などを把握し、より良い方向に改善していくための総合的な考え方・方法を示したものです。

 「ガイドライン」は、経営指針の中に含まれる「働く環境」に関連する部分を抜き出し、独立させたものです。したがって「ガイドライン」は経営指針と一体のものとして活用されるものです。

2「ガイドライン」はなぜ必要か

(1)強靭な企業づくりのため

 「ガイドライン」を活用し、全社の英知を集めて労働環境改善に取り組むことは、経営者と社員との信頼関係を強めることにつながり、全社一丸の強靭な企業づくりの土台となります。

(2)経営指針の実践のため

 経営指針が実践につながらない原因のひとつとして、経営指針が「経営者のための経営指針」になっていることが指摘されています。「経営者と社員のための経営指針」とするために、「ガイドライン」を活用することが重要です。

(3)人口減少社会で持続可能な企業や地域をつくるため

 急速に人口減少が進む中、働く人にとって魅力ある企業づくりを進めることが不可欠です。「ガイドライン」は魅力ある企業をつくり、地域の発展を支える大きな力になります。

(4)自主的・自律的な「働き方改革」推進のため

 中小企業の立場で自主的・自律的な「働き方改革」を一層進めていくために、「ガイドライン」は力強いツールとなるものです。

3 「ガイドライン」と経営指針、就業規則との関係など

 「ガイドライン」と経営指針、就業規則との関係は図1のとおりです。「ガイドライン」と経営指針、就業規則は一体のものとして作成・見直しをし、運用することが重要です。

 「ガイドライン」は、図2のように7つの項目で構成されています。それぞれの項目について社員との話しあいなどを行いながら自社の「ガイドライン」を成文化していきます。

※「働く環境づくりのガイドライン」試案は以下からダウンロードできます。

URL http://www.doyu.jp/images/shiryou/2018hataraku.zip

「労使見解」踏まえ労働環境改善の運動を

中同協経営労働委員長 林 哲也(香川)

 「人間尊重の経営」をめざす経営指針の総合実践のために、2015年より3年の期間をかけて検討を重ね、このたび「働く環境づくりのガイドライン」試案が発表されました。

 「ガイドライン」の目的は、(1)強靭な企業づくり、(2)経営指針の実践、(3)人口減少社会で持続可能な企業や地域をつくる、(4)自主的・自律的な「働き方改革」を推進するためです。政府の「働き方改革」への「対応策」のためではありません。

 2016年に政府が「働き方改革」を打ち出すより1年前に、中同協経営労働委員会「就業規則のガイドライン作成プロジェクト」は発足し、17回のプロジェクト会議を重ねました。

 そもそも中小企業家同友会は「働き方改革」が出された40年以上前から、「労使見解」で「労働者の生活を保障するとともに、高い志気のもとに、労働者の自発性が発揮される状態を企業内に確立する努力が決定的に重要」と位置づけ、労働環境の改善の運動を自主的に取り組んできた歴史と実績があります。

 「ガイドライン」では、「人を生かす就業規則」や、「給与は『コスト』か」など、経営者が労働環境の改善で悩む問題に新しい視座や問題提起をしました。

 内容の充実をめざす試験運用に、積極的に取り組まれることを呼びかけます。

試験運用のお願い

就業規則のガイドライン作成プロジェクト代表・
中同協経営労働副委員長 山田 茂(大阪)


 経営指針の実践はできていますか!? 『経営指針成文化と実践の手引き』で成文化し、『企業変革支援プログラムステップⅠ・Ⅱ』にて成熟度をチェックし修正をかけておられるはずです。しかし全国からは、なかなか実践が進まないという声が聞こえてきます。要因は何でしょう? 10年ビジョンは明確に描けていますか? そのビジョンに向かって一緒に歩む社員たちは生き生きと輝いていますか? 社員の自発性が発揮されるように労働環境の継続的改善は進んでいますか? “指針で掲げた企業像に近づくための成果を伴う具体的な行動”と定義された経営指針の実践には、働く環境づくりが欠かせません。要は経営者のためではなく、社員のための経営指針になっているかどうかが問われています。

 「働く環境づくりのガイドライン」試案が発表になりました。ここで試験運用についてお願いです!

(1)各同友会の経営労働委員会などでガイドライン試案を論議してください。
(2)ガイドライン試案の勉強会を開催してください。
(3)ガイドライン試案を自社で社員と共に実施してください。
(4)結果を中同協にフィードバックしてください。

 試験運用期間は、8月末日までを目安にしています。全国からのさまざまなご意見で内容を検証し「ガイドライン」最終版に反映します。

「中小企業家しんぶん」 2018年 5月 5日号より

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