連載第15回【2019年5万名達成を】
中同協では設立50周年となる2019年へ向けて全国会員数5万名達成を掲げています。今回は比嘉ゑみ子・中同協障害者問題委員長(沖縄同友会相談役)からのエールを紹介します。
今から10年ほど前でしたでしょうか。
沖縄同友会代表理事として、知事との懇談会の席でのことです。知事が真顔で「僕は中小企業家の皆さんの勉強熱心さには、いつも敬意を持っています。そして、僕が常々不思議に思っているのが、ほかの団体や組織は会員を減らし続けているのに、なぜ、中小企業家同友会だけが、毎年増やし続けているのか不思議でならない」と話しました。
知事は「中小企業振興基本条例の制定」を立候補の公約に掲げていただいたこともあり、同友会や中小企業に対して、理解と関心を寄せていただいた方でした。
「拡大に躍起になっているようにも見えないし、補助金の陳情の列に並ぶわけでもないし、なぜなのか」このような切り出しから予定を大幅に上回る時間、懇談をした記憶が蘇ります。
事務局を含め、すべての組織運営を会費と手弁当でまかない、「自主・民主・連帯の精神」を掲げ、説き、3つの目的「よい会社をつくる・よい経営者になる・よい経営環境をつくる」の体現者となるべく志を高く持ち、高い水準で応えていくために学びあい、深めあう姿勢に、いつしか私も魅力と誇りを感じ、現在に至っています。
障害者雇用に積極的に取り組み、38年前から専門委員会を設置している経済団体は唯一同友会だけです。
制度ではなく「人を生かす経営」を原点とする障害者雇用を先輩たちが築き上げ、経営者の責務として委員会を設立したと教えていただきました。私たちは障害者問題委員会の歴史と目的を踏まえつつ、真の共生社会をめざし、多様性を受け入れ、「働く」を通して人間形成・社会的自立をめざせる企業づくりのために、学び、運動を展開していく。そのことが同友会の魅力と誇りとなり仲間が増えていくのだと思います。
これまでの運動を積み上げてこられた先輩に感謝をし、使命感と誇りを持ち、47都道府県すべてに障害者問題委員会を設置する運動を進めながら仲間を増やしてまいりたいと思います。
「数は力」と言い切るためには、「学びあいと実践」で高い峰をめざし、応え、仲間を増やし、経営者の辞書のページを厚くする「5万ページの辞書づくり」が必要です。50周年を機にみんなでつくりあげましょう!
中同協障害者問題委員長/沖縄同友会相談役
(有)やんばるライフ 専務取締役 比嘉 ゑみ子
「中小企業家しんぶん」 2018年 9月 15日号より