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中同協の動き
「中小企業家しんぶん」 2016年 10月 5日号から

金融庁が「ベンチマーク」策定
金融アセス運動の成果


 金融庁は、このほど「金融仲介機能のベンチマーク」を策定しました。

 これは金融機関が中小企業の経営改善や担保・保証に依存していない融資にどれだけ取り組んでいるかなどを客観的に自己評価し、そのことを通じて取引先企業の成長や地域経済の活性化をはかることを目的にしたもの。さらに自己評価の結果を金融機関が自主的に開示することを促し、企業が金融機関を選択するために役立てることもめざしています。

 同友会が取り組んできた金融アセスメント法制定運動(注)で提言してきた内容と重なる点も多くあり、長年の運動の成果と言えるものです。

 金融機関が自己評価する指標(ベンチマーク)は、全金融機関共通のもの(共通ベンチマーク)と、各金融機関が選択できるもの(選択ベンチマーク)の2種類。主な項目としては、「取引先企業の経営改善や成長力の強化」「担保・保証依存の融資姿勢からの転換」「地域へのコミットメント・地域企業とのリレーション」などがあり、それがさらに55の指標に細分化されています。

 対象は、地方銀行や信用金庫、信用組合など地域金融機関全般で、都市銀行は対象外となっています。

 金融庁は「今後、金融機関等との対話を通じて見直しを行いながら、関係者にとって納得感のある、より良いものにしていきたい」としており、同友会としても金融機関や行政との懇談などを通して、内容への理解を深め、会員企業と金融機関との関係強化などに生かしていくこと、中小企業の立場からより有効な制度となるよう要望・提言していくことが重要です。

※「金融仲介機能のベンチマーク」の詳細は金融庁ホームページ参照。
 http://www.fsa.go.jp/

(注)金融アセスメント法制定運動 1990年代に起こった金融機関の貸し渋り、貸しはがしに対し、同友会が地域と中小企業の金融環境改善をめざして取り組んだ運動。金融機関の営業実態を「地域への円滑な資金供給」や「利用者利便」の観点から公的機関が評価・情報公開をし、金融機関の選択を利用者の判断にゆだねる仕組みを提唱。100万名を超える署名活動、1004の地方議会での意見書採択などが行われました。

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