「中小企業家しんぶん」2003年 8月 15日号より 会員企業への金融機関の評価高く黒字企業が8割超 金融問題調査【北海道・帯広】北海道同友会帯広支部は6月末に「金融問題アンケート」調査を実施し、このほど結果を発表しました。 このアンケートは、金融環境の変化をリアルにつかみ、「地域経済にやさしい、望ましい金融システムの創造」の実現に向けて、粘り強く取り組んでいくために行ったものです。 6月30日〜7月3日にかけて、400社に実施し、回答のあった178社分について集計しました。 過去2年間の業績についての問い(表1)では、何とか黒字を確保している企業を含めてアンケートでは80・9%は黒字企業となっています。これは、この種のアンケートが業績の良い会社ほど回答しやすいことと、同友会で学び続けることが経営体質の強化につながっていることを示しているものと思われます。 金融機関の融資姿勢の変化では、「ぜひ借りてほしいとの要請が強まった」が39・0%と第1位になっているのも、堅実経営の企業が多いことによるものでしょう。 金融機関には「担保力だけでなく経営指針、人材力、技術力を評価した融資を」(29・9%)望んでいると同時に「毎年の決算書を定期的に報告し、経営者も銀行に足を運んで」(45・6%)信頼関係を築いています。さらにリレーションシップバンキングについても勉強しています。 これからの経営の重点方針では、経費削減(14・0%)や人員の削減(1・3%)などよりも、「営業力、商品の強化」(27・8%)、「経営指針の確立と人材育成」(26・8%)が多く、攻勢的な経営姿勢が伺われます。 昨年から行っている金融機関との懇談会が成果を上げているのもこのような会員企業の経営姿勢の裏づけがあってのことです。 (帯広の金融懇談会については本紙シリーズ「金融機関とともに」を参照、DOYUNETにもバックナンバーがあります。http://www.doyu.jp/report/chiiki.html) 同友会の提唱している21世紀型企業作りの実践が、地域金融機関と企業との共存関係を築いていることが実証されたアンケート結果となりました。 |