第56回定時総会 2024年7月4日~5日(議案・採択文・宣言)

議案

採択文集

ただいま準備中です。

総会宣言(全文)

同友会運動の新しいステージへ 企業経営と同友会運動の創造的発展を

 7月4、5日両日、私たちは「創ろう豊かな未来を、育てよう21世紀型企業を~同友会運動の新しいステージへ」をスローガンに掲げ、第56回定時総会を宮城で開催しました。21世紀を展望して1993年に「21 世紀型中小企業づくり」を提起してから30年、これまで実践の成果と教訓を明らかにするとともに、次代にどうつなぐかを学び合いました。

 21世紀型企業づくりとは、第一に自社の存在意義を改めて問いなおすとともに、社会的使命感に燃えて事業活動を行い、国民と地域社会からの信頼や期待に高い水準で応えられる企業。第二に、社員の創意や自主性が十分に発揮できる社風と理念が確立され、労使が共に育ちあい、高まりあいの意欲に燃え、活力に満ちた豊かな人間集団としての企業です。

 この2日間の学びで21世紀型企業を地域に育ててきた同友会運動は国民と地域社会から大きな信頼や期待が寄せられていることを確認し、さまざまな人類史的課題の解決のために先頭に立つことが中小企業家の歴史的使命であることを確認しました。

 さて、21世紀も四半世紀が経とうとしています。21世紀の課題として、世界的には2030年をターゲットとしたSDGs・パリ協定、2050年にむけたカーボンニュートラル・生物多様性枠組みなど、22世紀を迎えるまで人類は大変な課題を抱えています。日本では人口が2100年には6300万人に半減すると推計されており、このままでは国の礎である地域の疲弊や消滅が避けられないとの予測も出ています。

 地域を守り、地域に生きる場、働く場を残していくためには、『科学性、社会性、人間性』に基づく企業づくりが強く求められます。さらに中小企業家が自らの力で経営環境を変え、地域を変え、豊かな未来を創っていくことが必要です。各同友会では、地域でさまざまな活動を有機的につなげ、他団体や各機関とともに影響力のある存在として社会を変革する責任を果たしていかなければなりません。真の人間尊重の社会をつくり新しい歴史を創造するという新しいステージの同友会運動を推進するため、次の3点を確認したいと思います。

 第1に人を生かす経営の実践で21世紀型企業づくりを進めるとともに、経営戦略の再構築や戦略の転換で企業体質を強化し、企業づくり運動として地域に広げていきましょう。

 第2に地域の希望であり砦である中小企業が、地域の人を巻き込んで、中小企業憲章・条例運動を推進し、地域づくりと経営環境改善運動を展開していきましょう。

 第3に、学び合い活動を地域に広げる運動としての同友会づくりに取り組み、早期に5万名を達成し、対企業組織率5%を目指しましょう。

 バブル崩壊から「失われた30年」と呼ばれる日本経済はデフレ経済からインフレ局面となり、潮目が大きく変わろうとしています。時代の転換期の中でも中長期的な視点を持ち、新しいステージにむけて企業経営と同友会運動の創造的発展を成し遂げることを誓い、本総会の宣言とします。

2024年7月5日             
中小企業家同友会全国協議会第56回定時総会