【宮城同友会】2011経営研究集会が行われました(2011.10.21)

輝く“みやぎ”は私たち中小企業家がつくる~固い絆を結び 共に企業と地域の未来を描こう~

 10月21日(金)、「2011経営研究集会」がパレスへいあんを会場に開催され、会員の他、行政・金融機関・ゲストなどを含め349名が参加しました。
全体写真

松井局長
 開会に先立ち行われた「全体会」では、中小企業家同友会全国協議会・松井清充事務局長から「東日本大震災からの復興に向けて~企業存続のために今我々は何をなすべきか~」をテーマに問題提起がなされました。

松井氏はまとめとして次の4点を「宮城同友会への期待」としました。

1.まず自社分析をして、自社の強みと弱みをとことん明確にする。お客様は誰かを明確にし、企業変革支援プログラムも社員までだけでなく、お客様にも分析してもらう。そして強みを伸ばし、弱みを連帯の力で強みに変えて、新創業として1つでも価格決定権をもった新しい仕事をつくり出せる企業づくりの先頭に立ってほしい。

2.同友会として、支部・地区としても地域をとことん分析する。今回大震災で明らかになったように「わが町はどこからどれだけ物やサービスを買っていて、どこへ販売しているのか」から把握してください。そして歴史、文化、自然、環境、人間をとことん分析して、地域に埋もれている強み、現在の弱みになっている根源を探って、連携すれば強くなれるものを研究者や自治体とも協力して創りだしてほしい。(仙台米、金海鼠、伊達絹、鳴子塗、仙台駄菓子、仙台味噌、酒、牡蠣、雲丹はいつどのように特産品に何故なった)

3.展望を切り開く作業は同じ。企業の「強みを伸ばし、弱みを連携で強くする」。その連携のために地域の「強みを生かし、弱みを連携で強みに変える」。そのために同友会で「強い企業を伸ばし、弱い企業を連携で強くする」という運動を図ること。

4.この同友会の輪を地域に広げてほしい。自立型企業でないと単独では連携はできない、理念を共有化し連携できる企業をつなぐのが同友会である。理念を持った企業を地域の隅々にまで広げてほしい。

 全体会での問題提起を受け、その後に行われた分科会は、【経営指針と震災復興】【経営革新・第二創業】【求人と共育】【条例と地域づくり】などのテーマを設け、5つの分科会に分かれて各分科会の報告者の実践に学び、グループ討論では活発な意見交換が行われていました。
全体2

会員
 震災からの復興に向けて、各社それぞれが多忙を極めている状況ではありますが、今年度も例年同様に各支部地区から選出された実行委員が中心となって実行委員会を組織し、「われわれ自身の手で、地域を元気にしたい!」という熱い思いのもとで、各分科会の企画や動員の呼びかけを行いました。

 甚大な被害を受けた沿岸地域から参加したある会員は、「復旧・復興に向けて毎日仕事に追われる中、この研究集会に参加したことで、次の一歩を踏み出す上でも大きな手掛かりを得ることができた。今後自らがなすべきことを改めて整理し、企業づくり・地域づくりに向けて力を尽くしたい」とその思いを語ってくれました。

 当日は多くのゲストにもご参加いただき、4名の方が開会中に入会されました。懇親会では、新たな仲間として加わっていただいた方々を紹介し、支部地区や分科会の枠を越えて大いに語り合う姿も見られました。

※経営研究集会の詳細(報道・各分科会報告)は、11月末発行の「どうゆうみやぎ2011年12月号」に掲載予定です。

(文章:宮城同友会事務局次長 一戸氏)