【08.09.12】日本の未来担う企業づくりを~青全交in岩手

「世界の全ての人々が幸せにならなければ、個人の幸せはない」と725名が参加

 9月11-12日、岩手県盛岡市で、「世界の全ての人々が幸せにならなければ、個人の幸せはない~ひろげよう同友会理念、共に語ろう日本の未来を」をテーマに、第36回青年経営者全国交流会が開かれ、42同友会と中同協から725名が参加しました。

 交流会当日、秋晴れに岩手山がくっきり稜線を見せ、街路樹のナナカマドの実が美しい盛岡市では、岩手同友会実行委員が出迎えや運営で、北は北海道、南は沖縄まで各同友会からの参加者を温かく迎えました。

13の分科会で学び深まる

 2代目から3代目への承継を学んだ第6分科会
 1日目は13の分科会に分かれて学びあい、交流する中で、経営課題や運動課題を明らかにしました。

 第1、2分科会は、経営指針(経営理念、方針、計画)の実践がテーマです。経営指針を毎年見直し積み上げていくことで、実践していない企業との格差が出てくること、実践の過程で社員を巻き込んでいくことの大切さなどが確認されました。

 第3、4、5分科会は、社員教育がテーマ。同友会が経営の教訓としてまとめてきた、労使見解(中小企業における労使関係の見解、中同協発行『人を生かす経営』所収)や人間尊重経営などが、実践報告の中で分かりやすく紹介され、「意識づけ、動機づけ、気づき」を促進する社風づくりなどが交流されました。

「あさ開」を見学した第12分科会
 第6,7分科会は後継者問題。第6分科会では2代目と3代目が登壇し、経営理念を創業以来代々堅持し、親子の信頼関係を築いて、継承していくために計画的に対応していくことの大切さなどが共有されました。

 第8分科会は中小企業憲章、第9分科会は新市場創造、第10分科会は環境経営と社内IT化の促進をテーマに交流。

 11、12、13分科会は、地元岩手同友会が担当して開き、農業経営の後継者問題、激変の酒業界を逆手に市場創造、地元学からみる地域おこしなど、地域資源を生かした企業づくり、地域づくりが報告されました。

地元食材豊かに前夜祭と懇親会

 北海道から沖縄まで参加者があった前夜祭~吟醸酒で乾杯!
 地元食材や地酒、地ワインなどで大いに盛り上がった前夜祭には80名が参加し、会場の「あさ開」レストランでは懇親が深まりました。

 交流会当日のパーティーでは、村井良隆・交流会実行委員長(岩手同友会代表理事)や盛岡市長があいさつ。岩手の国産牛や豚肉、郷土料理が並び、食べきれないほどの食材、地酒、地ワイン250本などがふるまわれました。また、ブロック対抗でわんこそば大会が開かれ、ブロックの親睦も深まりました。

「人間性回復の場」として

 ぴょんぴょん舎の盛岡冷麺(写真は、キムチを別の器に入れた「別辛」で、ランチセットの石焼ビビンパ)
 2日目全体会での記念講演には、盛岡冷麺を岩手の食文化にまで育てた「ぴょんぴょん舎」社長の邉龍雄(ぴょんよんうん)氏が登壇。

 レストランを「人間性回復の場」と位置づけ、地元の食材にこだわり、本物を追求する姿勢、社員満足度を高める努力などを経営理念に沿って報告し、日本と韓国の文化の融合、よく知ることで国と国、人と人の理解が深まることを強調。

 まとめで広浜・中同協幹事長は、社会的存在価値のある企業づくり、仲間づくりを主体性持って取り組む喜びなどを持つことの大切さを語りました。また、自社だけ、自分だけが良ければいいということでなく、「世界の人々が幸せになる」社会をつくる一翼を担うものとして、中小企業にますます期待がかかっていると述べました。

 最後に、次回開催地の守・北海道同友会代表理事が、「来年は、『大変な地域の先進地である北海道』での交流会へ」と閉会あいさつしました。