南しれとこ支部別海地区会(北海道)

酪農生産日本一の町で「別海型企業」めざす

 北海道同友会南しれとこ支部(端賢二支部長、会員数129社、域内人口6万8000人)は11月17日、別海地区会発会式を開きました。来賓や会員など80名が参加し、支部で初めて誕生した地区会の船出を祝いました。初代地区会長には寺井建設社長の寺井範男氏が選出されました。

 南しれとこ支部は、世界遺産に登録されている知床半島の基部に広がる4つの町を組織範囲としています。支部の中でも最も広い別海町は、酪農生産日本一を誇る大型酪農地帯です。香川県ほどの面積に人口は1万6000人ですが、牛は12万頭飼養されています。行きかう車もない、地平線まで続く直線道路を、牛がのんびりと横切ります。

 そんな雄大な別海町ですが、冬期は猛烈な地吹雪に襲われます。近隣の中標津(なかしべつ)町で開く例会に参加することが困難で、地区会の結成が早くから望まれていました。

 今年の支部総会で別海地区会の発会を決議し、現地の準備委員会では「40社会員にして地区会をつくろう」と会員拡大を進めてきました。農協、漁協、森林組合、酪農家なども入会し、発会式の直前に40社会員が達成されました。

 地区会発会式には、町長、議長、建設協会会長、信金支店長なども参加し、地元小学生のマーチングバンドや太鼓の演奏の中で盛大に発会しました。

 就任あいさつに立った初代地区会長の寺井範男氏は、「私たち別海町民は日本の食糧基地という自負を持っている。環境に配慮し、社員の人生に責任を持つ、『別海型企業』を目指す。そして、自主・民主・連帯の同友会の精神を地域社会に広げたい」と決意を述べました。さらに、「別海町に早急に中小企業振興基本条例を制定するように働きかける」と語りました。

「中小企業家しんぶん」 2007年 12月 5日号から