時代の要請にこたえた同友会運動を【第10回中同協役員研修会】

札幌で第10回中同協役員研修会

 第10回中同協役員研修会が5月29~30日、札幌の北海道厚生年金会館で開かれ、10同友会と中同協から104名が参加しました。(参加者の感想はこちら

 同友会の歴史と理念について講義を担当した田山謙堂・中同協顧問は、1975年に成文化された「労使見解」(「中小企業における労使関係の見解」中同協)が、18年間かかってまとめられる背景に、先達の中小企業経営者の骨身を削るような苦しい経験や熱き思いがあることなどを報告し、感動を呼びました。

 同友会リーダーの使命と役割については、EU視察から戻ったばかりの鋤柄修・中同協会長が報告。「同友会は入会するだけでなく活用することが大事。例会に参加する、役員になってさらに利用することがよい経営者になる早道」「オーナーシップではなくリーダーシップで会社を経営していますか」など、鋭く参加者に問いかけました。

 赤石義博・中同協相談役幹事は、中小企業の経営課題と同友会運動について講義。赤石氏は、さまざまな問題には原因や予兆があり、それを読み込んで行くことが大事とし、次の4つの「時代の要請」が緊急かつ抜本的な課題であり、それを悪化させている「新自由主義・市場原理至上主義」の駆逐を前提としながら、この課題に取り組むことと問題提起しました。

 (1)全国すべての地域とすべての階層の繁栄と安定を確かにする真の日本経済再生、(2)すべての生命の母胎である地球環境を守り、(3)資源の節約に取り組み、かつ、国内食糧自給率の向上、(4)世界の全ての人々の暮らしの継続的安定を実現すること。

「中小企業家しんぶん」 2008年 6月 15日号より