会員増強で自社・地域・同友会を元気に【東日本地区同友会代表者会議より】

 6月に山梨で開かれた東日本地区同友会代表者会議(6月25日号既報)で、中同協5万名推進本部・広浜泰久本部長(中同協幹事長)が、『会員増強の手引き』(中同協発行)についての解説を行いました。その要約を紹介します。

 今年度、中同協活動方針では、会員増強運動への役員以外の会員の幅広い参加を呼びかけています。『会員増強の手引き』は、その促進のために作成しました。

自分自身と自社にとっての会員増強の意味

 まず、自分自身と自社にとっての会員増強の意味です。

 (1)取引先と共に育つ。販売先、納入先が経営危機に陥らないよう、同友会で学んで企業の体質を強化してもらうことです。

 (2)新しい仕事を創(つく)り出す。ネットワークを強くすることで、新しい仕事を創り出す可能性が広がります。

 (3)会員増強は学びの場。昨年、私自身がある会員の方と一緒に増強に行きました。その方はあまり気乗りしない感じで同行されたのですが、行った先で経営談義がはずみ、入会もしていただけて、勉強になったと喜んでもらえました。

 (4)生きた情報が増える。会員が増えることで、自社にとっての貴重な情報が増えます。

同友会にとっての会員増強の意味

 次に、同友会にとっての会員増強の意味です。

 (1)辞書の1ページが増える。千葉同友会の経営指針を創る会でも多くの会員から率直な意見が出されることで、議論が深まっています。

 (2)生き生きした組織づくりへ。新会員が同友会に早くなじむように、役員が努力することで組織は活性化していきます。

 (3)発言力が大きくなる。会員数が増えることで、地域における同友会の発言力が増します。

 (4)多面的な活動が可能に。同友会活動はますます活発になっていますが、一部の役員に負担が集中しがちな面もあります。厚い役員層をつくることで、多面的な活動を展開することができます。

地域にとっての会員増強の意味

 最後に、地域にとっての会員増強の意味です。

 (1)雇用を増やし、地域の発展を支える人材を輩出する。中小企業で働く人たちの元気が、地域を元気にします。

 (2)関係機関との連携強化。行政等と対応できる人材が同友会側にどれだけ育っているかが問われます。

 (3)経営者の連帯。千葉では太平洋側に支部がないため、最近出前例会を始めましたが、「こんな会があったのか」と本当に喜ばれ、地域に広がる連帯を実感しています。

 (4)中小企業の魅力や経営努力が地域の人々に正確に伝わる。千葉でも行政の人たちとの勉強会を通して、中小企業家への評価が高まったことを経験しました。

 (5)地域から集めたお金は地域へ、地域で稼いだお金は地域で使う。当社は全国に製品を納めているので地域を意識していませんでしたが、社員の年間給与の総額3億円が、全国から集めたお金から支払い、社員が地域でお金を使っていることを指摘され、事の重要性に気付きました。

 (6)中小企業の教育力を生かす。インターンシップ、職場体験学習などで、これまでも大事な役割を果たしてきています。

 ぜひ『会員増強の手引き』をお読みいただき、会員増強にお役立てください。

中同協5万名推進本部 本部長 広浜泰久

「中小企業家しんぶん」 2008年 7月 5日号より