-中越大震災から4年-山古志ふたたび・合同例会に参加して (有)ダイオー保険センター 池津 正栄(新潟)

文化復興が心の支えに

 新潟県内に多大な被害をもたらした2004年中越大震災から、今年の10月23日で4年が経とうとしています。特に被害が大きかった旧山古志村は、道路などの整備が終わり、震災前の元通りの生活が始まっています。その中、7月26日に中越大震災の復興の視察をかねて、新潟同友会長岡支部と上越支部が、「山古志ふたたび・合同例会」を開きました。参加者の感想を紹介します。

中越大震災でも壊れなかった中山隧道を前に

 山古志には日本の原風景とまで言われた棚田に代表される風景と、闘牛、錦鯉、山の暮らしが民俗文化として残っていました。しかし、2004年10月23日に震度7の地震で、生活や文化が一瞬のうちに失われました。3年後、避難勧告が解かれた今、その文化が復興しようとしている住民の心の支えになっています。

長岡市役所山古志支所にある応援メッセージ

 「非常に全国の多くの人たちに助けられました。同友会から多くの義援金を頂きましたし、またテントの中で作ったカレーうどんを避難所に運んだことなど、みんなの心を温めた思い出があります。日本中の皆さんへ感謝を込めて、「ありがとうございました」と、山古志支所の斉藤さんは笑顔で話されました。

 その後、バスで長岡市内へ戻り、合同例会を開きました。(有)やまこし道楽村の丸山結香さんより、村民と一緒に民間ができる復興支援のお話を聞きました。今、かぐらなんばんを生産したり、山古志にできる野菜を使って料理を提供したりしているとのこと。とにかく「元気」より「現金」だそうです。笑い話のようですが、次第に村人の意欲に変化が出てきたそうです。「励まされるよりも、自ら汗して稼ぐ小銭が、いかに大切なことであるかを、村民みんなで自覚し始めている」とお聞きしました。

 報告を頂いた上で、いつものように自社に置き換えて討論しました。上越支部はもちろんのこと、新潟市からの参加者からも、応援していただき、大変ありがとうございました。

「中小企業家しんぶん」 2008年 9月 15日号より