自ら仕事創出し、難局乗り切ろう~ビジョンのもと、空白地域に支部設立めざす【神奈川】

7番目の支部、西湘支部が誕生

 「2010年ビジョン」で空白地域への支部設立を掲げ、会員増強に取り組む神奈川同友会。3月11日に7番目の支部である西湘支部を設立した神奈川同友会の取り組みを紹介します。

歴史と観光産業盛んな西湘地域に支部設立

7番目の支部として設立された西湘支部の皆さん

 3月11日、神奈川同友会7番目の支部となる西湘支部が設立されました。西湘支部は、小田原市・箱根町・真鶴町・湯河原町等が中心で、歴史があり、温泉地等の観光産業が盛んなエリアになります。

 小田原箱根商工会議所で開かれた設立総会には、西湘支部会員13名の他、来賓や報道機関、他支部の会員が応援に駆けつけ、60名の参加者で開催。来賓には、加藤憲一小田原市長、山口昇士箱根町長、青木健真鶴町長が出席し、「中小企業の皆さんと行政が手を携えて地域経済を盛り立てたい」というエールが送られました。

ネットワークを経営資源に

3月11日に行われた「西湘支部」設立総会

 初年度の活動スローガンは、「動き出そう! この難局も乗り切れる企業をつくるために!」を掲げ、初代支部長には生沼武夫氏((株)テクニクス・代表取締役)が就任。生沼氏は、「世界的にモノが売れず、設備投資が抑制され仕事も減っている。できれば私たちで仕事を創出していきましょう」と呼びかけました。

 特別報告では、埼玉同友会の切山英彦氏((株)ハーヴィインターナショナル・代表取締役)から「自社ブランドの開発で自立型企業をめざす」取り組みが報告され、参加者から「自社ブランドづくりは経営理念の浸透がカギ」「仲間とのネットワークを経営資源にしていきたい」等の感想が寄せられました。

共に学びあい、地域の発展を

 西湘地域は漁業や農業、観光産業等、今までの神奈川同友会の会員企業に少ない業種が多く存在します。そのような業種の方々が同友会に加わり、共に学び合い、企業での経営革新を進めることによって、地域経済の発展を担うことができます。決して多くない13名会員のスタートですが、設立メンバーは「小さく産んで大きく育てよう」と意気込んでいます。

 神奈川同友会では、2010年ビジョンの中に空白地域への支部設立を目標に掲げています。2008年度、既存支部(県南・県央)と組織委員会が連携して、空白地域での例会開催(三浦出張例会・綾瀬移動例会)に取り組み、少しずつですが空白地域の企業が入会してきています。

 2009年度も引き続き、空白地域に同友会の存在を広げ、同友会理念に触れる企業経営者を増やしていくことを会員増強戦略の中心課題として推進していきます。

「中小企業家しんぶん」 2009年 4月 5日号より