地域の担い手となる経営者団体をめざす~全研開催が大きな励みに【熊本】

1000名達成に向けて

 熊本同友会は、2002年度、2003年度と連続して会勢が減り、450名近くまで落ち込みました。しかし、2004年度から徐々に会勢が回復し2007年度、2008年度と連続して純増100名を達成し、700名会勢を達成しました。

掲げた目標は必ず達成する決意

 この爆発的に会員が増えた要因は、何といっても「決めたことは必ずやり遂げる」決意です。実は2006年度に純増100名をめざしましたが、目標に遠く及びませんでした。その反省を踏まえ、2007年度の理事会では「再々チャレンジはない」を合言葉に純増100名をめざすことを決議し、仲間づくりに取り組みました。

基本に忠実に、そして新しいアイデアを

 増強していく上で特に重視したのが、「何のために仲間を増やすのか」という仲間づくりの意義の浸透です。

 理事会、役員会で常に「仲間づくり」を議題に挙げ、常に問い掛けあう風土を構築していきました。

 また各地の成功事例を参考にし、決起大会や増強デーも実施。達成するのを前提に祝賀会の設定も行い、退路を断ち切ることもしました。また、各支部の紹介状況リスト・入会速報は随時、仲間づくりニュースは毎週e.doyuで発信し続け、情報の共有化と意思統一を図りました。

 具体的戦略の中で特に効果的だったのは、2007年度に森川仲間づくり委員長が考案した「ゲストのためのオリエンテーション」。同友会の歴史・理念を事務局長が報告、そして役員自らが同友会での学びをどう実践してきたかを報告し、グループ討論で経営課題を深めていきました。

 2008年度には各支部が設営を担当し、その支部の増強月間と位置づけて取り組むことで支部の自主性が発揮され、目標達成の原動力にもなりました。紹介者も入会を前提として誘えるし、ゲストも納得の上で入会するので退会防止にも役立っています。

1000名に向けての展望

 700名を達成できた要因のひとつが全研開催です。

 この両方を成功させようと役員、事務局が一丸となって大きな連帯感が生まれました。

 一方、約半数が入会3年未満の会員となりました。今後、この方々に同友会の魅力を理解いただき、新たな紹介をいただけるかどうかが1000名達成の大きな鍵となります。そのためにも、もっと企業経営に役立つ学びの場をつくり、役員、事務局の体制強化をはじめ新支部設立の準備、さらに1000名会勢に向けた次の一手が必要です。

 全国の先進事例に学びながら地域の担い手となる経営者団体をめざします。

「中小企業家しんぶん」 2009年 4月 15日号より