わが社の定期健康診断―企業変革支援プログラム ステップ1 その23

Ⅴ 付加価値を高める (4)取引先(仕入れ先、協力企業、元請け等)との関係強化

 製品やサービスを提供する際には、さまざまな企業間の連携が生じています。材料を仕入れる、製品を運んでもらう、社内のITを整備する、経理業務を委託するなど…。取引先はさまざまですが、その選択では価格面を追求するだけになっていることがあります。

 取引先をビジネスパートナーと考えるならば、自社の成長発展のためには取引先との「共に育つ」関係づくりと協力関係の強化が不可欠です。

 本項目では、取引先との関係について問いかけています。

 成熟度レベル「0」は「取引先との関係強化の必要性を認識していない(関係強化していない)」で、「取引先の選択、能力向上、協力関係向上などを重視する必要性を認識しておらず、価格面を中心に取引先の選定が行われている。取引先を業務の一機能としか考えておらず、信頼関係も薄く、取引先の事業貢献意欲が低い。そのため品質問題が多発している」という状況。

 「1」は「ビジネスパートナーの選択、能力向上、協力関係向上などを重視したマネジメントが重要と認識され、協力関係強化にむすびつく活動が実施され始めている。しかし、ビジネスパートナー選定の基本はコストや過去の取引だけが中心であり、場当たり的な対応に終始している」状態です。

 仕組みができているとされる「3」は、「ビジネスパートナーが提供する製品・サービスのQ、C、D(品質、コスト、納期)に加えて、ビジネスパートナーの組織能力が的確に把握され、ビジネスパートナーの能力向上を実現する機会の提供や改善指導などが実施されている」状態。

 「5」では「企業間連携が強固に確立」されており、その仕組みと体制の企画・提供は業界内外で高水準にあると認められている状態となります。

 あなたの会社はどのように取引先との関係強化を図っていますか?

「中小企業家しんぶん」 2010年 6月 15日号より