【中同協第42回定時総会特集】中小企業は社会の主役~「中小企業憲章」をひろめ、新たな時代を切りひらこう

2010年7月8~9日/ 大分・別府

総会写真1

 7月8~9日、大分県別府市で中同協第42回定時総会が開催されました(本紙7月25日号既報)。中小企業憲章が閣議決定され、戦後の中小企業運動にとって本年が歴史的な年となろうとしている中、全国から集まった1000名以上もの代議員の熱気であふれました。詳細は10月発行予定の記録集『中同協』85号をご覧ください。

【会長あいさつ】国政を動かした運動に確信を

会長写真

中同協会長 鋤柄 修

 第42回定時総会の開会にあたり、まず皆さんと喜びを分かち合いたいことは、さる6月18日、中小企業憲章が閣議決定されたことです。2003年福岡の総会分科会で憲章学習をスタートさせて7年かかりました。私たちの運動が、政党を動かし、中小企業庁が憲章策定に着手したのです。本日の総会に中小企業庁の長谷川長官よりメッセージをいただきました。そこでは、「早くから、中小企業憲章の必要性に着目された皆様方の慧眼(けいがん)に改めて敬意を表します」と述べておられます。憲章の内容も、本総会で採択される同友会の「憲章草案」が大きく反映されております。

本総会スローガンは、「時代の転換点、ゆるぎない経営基盤を確立し、歴史を創る同友会運動を!」です。私たちの地道な運動が、国政を動かすことに確信を持ち、2010年度の方針をしっかり議論して、1000名を超える代議員の皆さんが各地で実践する決意を固める総会といたしましょう。

【来賓あいさつ】大分県知事 広瀬 勝貞氏

大分知事

 総会のご盛会をお祝い申し上げ、別府での開催を心から歓迎します。同友会の皆様のよい会社、よい経営者、よい経営環境を目指しての活動が実り、このたび中小企業憲章ができました。中小企業が元気になる時代をつくろうということです。私も心から応援します。

 2年前のリーマンショックから少しずつ回復に向かってきましたが、地方の中小企業は、まだまだ実感が湧きません。しかし、いつの時代も中小企業は困難に見える条件を飛躍のチャンスに切り換えてきました。少子高齢化は、子供にやさしく、高齢者に思いやりのあるビジネスが必要です。男女共同参画、環境、福祉もそうです。BRICsの台頭も我々の活躍する経済の土俵がますます広くなることです。いろいろなトレンドを好条件に切り換え、新しい需要をおこすチャンスと考えていこうではありませんか。

 それにしても、中小企業は人材が唯一の資産です。経営者が相互に切磋琢磨して磨き合う。各分野を超えての連携を強めていく。大分総会が議論と交流を深めて中小企業の行くべき方向を見きわめていく場となりますよう総会の成功をお祈りします。

【来賓あいさつ】別府市長 浜田 博氏

別府市長

 皆さん今日は。ようこそ別府へおいで下さいました。別府は日本一の温泉といわれていますが何が日本一なのでしょうか。それは、湧出量です。1日、 13万7000キロリットルの湯が湧出します。これは、50メートルプール70杯分に相当します。泉質も10種類の効能があります。また、泉源は、大分県内2841本の内、408本が別府にあるのです。

 この温泉の恵みを生かそうと予防医学の視点からの取組みが産学官連携で進められています。その1つが先日オープンした「地獄蒸し」。これは持ち込んだ食材を地獄で蒸して味わうヘルシーな試みで、日帰り体験、しかも無料で楽しめるのです。

 皆さんには再度おいでいただき、ぜひ日頃の疲れを癒していただければと願っております。

「中小企業家しんぶん」 2010年 8月 5日号より