【会員増強特集】地域を創生し元気にする運動を

一気呵成(かせい)に全国5万名会員をやり遂げよう

 中同協では今年度、「全国5万名達成をめざし、地域を創生し元気にする運動として、会員増強に積極的に取り組みましょう」との活動方針を掲げています。各同友会でも、地域の期待に応えられる同友会をめざし、創意工夫をこらしながら会員増強運動が繰り広げられています。広浜泰久・中同協5 万名推進本部長からのよびかけ、和歌山、兵庫、神奈川、島根同友会の会員増強の取り組みを紹介します。

地域に責任のもてる同友会めざし5万名会員達成を

中同協5万名推進本部長 広浜泰久

 11月1日現在の会勢は4万1275名。最高会勢まで、あと4名というところまで来ています。

 今年6月には中小企業憲章が閣議決定されました。その憲章の提唱者としての私たちは、そのことに自覚と誇りを持って、これからの運動を進めていきたいものです。

 その中でも特に憲章・条例については、その制定や活用に深く関わっていくことのできる同友会、つまり地域に責任の持てる同友会をめざすことが、まさに喫(きっ)緊(きん)の課題となってきました。

 そこで、どうするか。まずは「わが地域において影響力を持てる会員数と組織率」を目標化しましょう。

全国的には10万名としたいところですが、まずは5万名の早期達成をめざします。

 どうしたら増やすことができるのか、減らさないためにはどうしたらいいのか、全国には数多くの先進事例があります。ぜひそこから学んで確実に実践していきましょう。

 中長期的に考えると、「組織強化」という点での不断の努力も欠かせません。役員の継続的な育成をしていくこと、広報・情報化を全国レベルに近づけていくことなど、組織強化の課題に体系的に取り組んでいきましょう。

 また、運動の展開も計画的に進めていきましょう。条例制定運動へ関わり、経営指針成文化・実践、共同求人、社員教育等々、それぞれの活動が同友会の素晴らしさを増幅していきます。

 そう。増強の本質は「同友会の素晴らしさを伝えていくこと」。そうではないでしょうか。それも会外・会内を問わず。この厳しい時代の波に翻弄されている多くの経営者に、ぜひ同友会の素晴らしさを伝えていって下さい。

 さて、とりあえずの5万名までは、あと8725名。3人に1人の仲閒づくりで達成です。一気呵成に5万名までやり遂げましょう!

地域と共に」の熱い思いで~新支部設立で「元気を発信」【和歌山】

和歌山新支部設立

 和歌山同友会は、「2010年ビジョン」(2005年作成)で、県の行政組織である振興局単位の8支部の設立と500名会勢を目標に進めてきましたが、最終年となる今年の第23回総会において、年度末会勢の目標を修正、430名の必達を誓い合いました。

 会員数は、今年度期首369名でスタートし、11月1日現在410名。支部づくりでは、2支部を設立し6支部となりました。新支部設立に関しては、支部長の熱意と人脈の広さに負うところが大きく、その後の活動にも大いに生かされています。

 新宮支部(2010年4月24日設立)は、青沼稔支部長の陣頭指揮で、8月20日、新宮商工会議所青年部・新宮青年会議所との合同の大交流会を開催しました。新宮市は約3万1000人の街。その街で、新宮市長をはじめとして100名が一堂に会しました。毎月の例会にも約8割の会員の出席があり、互いの背景が分かっているだけに交流も一層深いものがあります。新宮市では、各団体や市民が参加する「みんなの協議会」が設けられ同友会からも参加、市の未来を担う若き経営者たちが、真剣に地域の活性化を考え合っています。“地域と共に”という姿勢と熱い思いが共感を呼び、現在は会員数41名(34名で設立)となっています。

 御坊日高支部は、3月16日33名で設立。小松一也支部長を筆頭に「和歌山の真ん中から元気を発信する 」という想いを強く抱いた会員で構成されています。支部会員数は設立からそれほど増えていませんが、他地域での会員の紹介が多く、支部を超えたネットワークが広がっています。

 同支部は、10月26日の「第11回経営研究集会」の設営を担当。会員が役割分担して準備を進め、ゲスト参加者も呼び込み、結束力の強さを他支部に示しました。

 互いの顔と企業が見える支部活動と同友会運動の広がりを目標に、早期に有田支部設立、続いて橋本/伊都地域での支部の設立で、8支部と目標会勢の必達をめざし奮闘中です。

創立40周年―研究集会ばねに1400名達成~決起大会で決意と行動を確認【兵庫】

兵庫決起集会

 10月27日、創立40周年を迎えた兵庫同友会では、この日に開かれた全兵庫経営研究集会までに1400名会員達成を目標に、会員拡大に取り組んできました。当日には14名の入会申込があり、目標まで残り2名の会員数1398名になり、その1週間後に目標の1400名会員を達成しました。

 依然として厳しい経営環境が続きますが、今回の経営研究集会の参加目標は過去最大の800名、会員目標も過去最大の1400名というこれまでにない目標を設定。目標未達成のなか開催された決起大会では、「私たち経営者、会員企業の学びあいと交流、そして地域経済の発展のためにも目標達成は大切なこと。絶対にやるぞ!」と、決意と行動を確認しました。その後、参加目標の800名はクリアされて、あとは会員目標だけとなりました。

 会員も役員も事務局も、新人からベテランまで、目標を高く掲げて、情報のアンテナを張り巡らして、即行動に移す1カ月間でした。そのために、支部ごとに役員と事務局が連絡を密にするだけでなく、全県の情報はe.doyu掲示板を通じて確認しあいました。

 兵庫同友会では、今年度に入って過去最大会勢を更新してきましたが、今年度の目標は1500名会員。今回の経験を1里塚として、さらに大きな峰に歩みをすすめていきます。

「グループ研究活動」で組織強化~新会員オリエンテーションでも成果【神奈川】

神奈川新会員オリエンテーション

 神奈川同友会の今年度上期(4~9月)の会員数は微増の状況ですが、一昨年度上期44名、昨年度上期37名の退会が今年度上期29名に減少したことが特徴的です。このことは一昨年度からスタートした「グループ研究活動」が会員増強の「強」の部分で一定の成果を上げていると思われます。

 福島同友会の活動を参考にして始まったグループ研究活動は、会員が自主的に運営し、今年度は「事業承継」「売上アップ」「IT勉強会」などのテーマで現在14グループ、推定100名ほどの会員がともに学び交流を広げています。例会や委員会での学びを補い、さらに「少数グループなので交流が深まる」と会員から好評です。

 また今年度の重点課題として「新会員オリエンテーション」を強化する方針を掲げ、毎月実施してきました。これは、組織全体の3分の1の会員が常に 3年未満という現状を踏まえて考えた結果です。こちらも会員増強の「強」の部分で役割を果たすとともに、オブザーバーの参加も多くあり、オリエンテーションの場で毎月入会するなど、「増」の成果も上がっています。

 下期の会員増強運動の柱は何といっても11月10日開催の「2010(第23回)全県経営研究集会(in川崎)」の成功です。開催地である川崎支部では、本研究集会に先駆けて、スリーセブンキャンペーン(10~12月に毎月7名以上の入会をめざす)に取り組み、12月末までに今年度の会員増強目標を達成しようと意気込んでいます。

 もう1つの柱は、現在の空白地域である平塚にて、11月25日に平塚商工会議所とともに合同例会を行い、支部設立に向けての気運を高めます。報告者は平塚商工会議所会頭の福澤正人氏((株)福澤・代表取締役)。

 全国では組織率10%をめざしていますが、神奈川同友会ではまずは1%(約800名会員)の組織率を早期に達成しようと、理事会で一丸となって推進しています。

来年3月に出雲支部設立へ~全国からお知り合いの紹介を【島根】

島根出雲地区例会

 島根同友会では、数年前から出雲支部設立の話が何度も協議され、第一段階として出雲地区会がスタートしたのが一昨年。出雲地区会は出雲市と隣りの斐川町と大田市を含むエリアで30名弱の会員が属しています。

 出雲地区会として独自に例会を精力的に開催してきました。時には70人以上の参加があった例会や、3人の報告者に短時間で報告してもらうミニ例会も行ってきました。たくさんのオブザーバーの参加もあり、次第に同友会の存在と良さが伝わっていきました。

 地区会としては支部活動とほとんど変わらない運営をしてきましたので、支部が発足してもある程度対応できると地区役員も感じていたようです。

 そんな折、今年9月の理事会でそろそろ支部設立の方向性を示すべきとの協議がなされました。後日、代表理事と地元役員と改めて話し合った結果、晴れて2011年3月8日に支部設立総会を行うことが決定されました。

 出雲地区会エリアには現在2500社程度の企業があります。同友会の組織率は1%程度ですので、知名度はまだまだです。今年の会員増強の目標は20名とし、50名会員を目指しています。

 来年の支部設立総会に向けて、定期的な例会活動や積極的な企業訪問を行い、会員が一致協力して会員増強を進め、目標達成を目指していこうとはりきっています。

 また、今回の出雲支部設立を契機に、出雲の地域で同友会運動をさらに進めながら組織率5%を1つの目標としてステップアップし、地域振興条例をもとにした地域づくりにつなげていく予定です。

 出雲地区会は小さなユニットですが、素晴らしいメンバーに恵まれ、可能性に溢れています。「神話のふるさと」出雲に同友会の風が爽やかに吹き抜ける日がいよいよやってきました。出雲地区会では「全国からお知り合いのご紹介を」と呼びかけています。

「中小企業家しんぶん」 2010年 11月 15日号より